「シーズン入ってカリカリになっちゃって…」走高跳・高橋渚（25歳）が語った今季不調の”まさかのワケ”…世界陸上での復活は「強気の自分を思い出せた」 

　今年の冬、1m92cmの自己ベストをマークした頃には、「醍醐コーチのアドバイスに対して『あ、それ私も思いました』というケースが増えてきていて。跳躍でも『いま肩、ガチガチだったよ』『ですよね！』みたいな。そこの“考える”ラグがなくなって、跳躍に余裕が出てきました」と高橋が語るほどに、師弟の感覚の一致度は大きくなっていたはずだった。

高橋と二人三脚で戦う醍醐奈緒美コーチ（右）。左は奈緒美コーチの夫で元男子走高跳日本記録保持者の直幸さん　©Kiichi Matsumoto

　ただ、シーズンに入れば当然、選手のフィジカルも変化していく。

　試合が続き、トレーニングメニューもより実践的なものに変わっていく。結果として冬の時点ではフィットしていたスパイクが感覚のズレをもたらすようになった。

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「シーズンに入って体重が減って、（フィジカルも）カリカリになっちゃっている中で、カーボン入りのスパイクが履きこなせなくなっていたんだと思います」

世界陸上へ…調子を取り戻した理由

　結局、スパイクを以前のものに戻したことで、徐々に醍醐コーチとの感覚の齟齬も消えていったという。

「コーチと『これだったんだね』と。自分の感覚でやるようになって、ようやく自分の跳躍ができるようになって。でも、もし悩んでいた時期がなくて、1m90cmが安定して跳べるようになっていたら（予選突破になる1m92cmも）問題ない高さだったと思うので……そこがここからの課題、弱さだなと思いました」

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