「シーズン入ってカリカリになっちゃって…」走高跳・高橋渚（25歳）が語った今季不調の”まさかのワケ”…世界陸上での復活は「強気の自分を思い出せた」 

　一方で、実際に世界の舞台に立ったことで決勝が夢舞台ではないことも実感できたという。

「実際に世界大会に出てみて（決勝に）『行きたいな』『行けなくはないな』というのはより感じられました。この舞台で、現実的にそう感じられたのは大きいと思います。やっぱり決勝に行って、みんなに顔を覚えてほしいですし、そこへの仲間入りは絶対にしたい。まずは1m90cmを安定させて、次は決勝に行きたいなと思います」

　もちろん今大会ではネックとなったスパイクも、フィジカル面が追いついてくれば当然、大きな武器になりうる。本人もそのことはプラスに捉えている。

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「また冬のトレーニングでパワーがついたらカーボン入りを使えるかもしれないですし。そういう選択ができるレベルになったのは引き出しが増えたと思って。今後も悩むことはあるとは思うんですけど、経験に変えていきたいと思います」

©Kiichi Matsumoto

「強気でやっていた時の自分を…」

　女子走高跳の世界大会における日本人の決勝進出は、2000年シドニー五輪の太田陽子までさかのぼる。その快挙からは、すでに四半世紀が経過した。

「強気でやっていた時の自分を――やっとこの大会で思い出せました」

　大会後には、そんな風に語っていた高橋。果たして2年後の北京では、どんな跳躍を見せてくれるだろうか？