井上尚弥の“残酷なアッパー”で顔がグシャリ…「敗者アフマダリエフの絶望」を世界的カメラマンは見た「自信を失って…“もうダメだ”と悟っていた」 

「中谷潤人も完成度を高めてくる」世紀の一戦を展望

　お互いにまだ1試合予定されていますが、中谷潤人選手との激突がさらに楽しみになりました。中谷選手も間違いなく気合を入れ直したでしょう。直近2試合は力で倒すボクシングをしていた中谷選手も、もともと精密な技術を持っていますからね。今回の井上選手の試合を見て、また完成度を高めてくるはずです。

笑顔でマイクを握る井上尚弥。リング上から「中谷くーん！」と呼びかけた　©Naoki Fukuda

　来年、東京ドームでふたりの試合が実現したらどんなものになるのか……。打ち合いになるかもしれないし、お互い慎重にいくかもしれない。ただ、もし仮に双方が慎重に戦ったとしても、決してつまらないものにはならないと思います。いまや歴代の日本人ボクサーのトップ2と言ってもいいくらいの存在ですからね。間違いなく、日本ボクシング始まって以来の歴史的なイベントになるでしょう。

＜前編とあわせてお読みください＞

（構成／曹宇鉉）