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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「イノウエにボコボコに…“ピカソ”は不運な名前かも」英国人記者も期待の井上尚弥“アフマダリエフ後”「その先は…世界中のファンが望むカードだ」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/09/18 06:03
アフマダリエフの動きを止めた井上尚弥のジャブとボディ。結果的に序盤で勝負は決していたと英国記者は分析する
この勝利で井上は、4団体統一王者として5度目の防衛に成功。
これはクロフォードに敗れて王座から陥落したカネロを超える新記録だ。さらに世界戦26連勝はジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーと並ぶ歴史的快挙である。
「アウトボクシングもいけるでしょ」「誰が衰えたって?」
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試合後、井上はそんな風に笑った。
判定でも、KOでも勝てる。どのスタイルでも勝ち切れる。進化を続ける“モンスター”の自信が、その言葉にはにじんでいた。
試合後、井上はリング上で観客席から去ろうとする中谷潤人に呼びかけた。
「中谷君! あと1勝! 12月お互い頑張って、来年東京ドームで盛り上がりましょう!」
井上はすでに12月のサウジアラビアでの一戦が予定されている。相手はおそらくWBC世界スーパーバンタム級1位アラン・ピカソになるだろう。
英記者も期待…「世界中のファンが望むカード」
そしてその先に、日本中、そして世界が望む東京ドームでの“世紀の日本人対決”が待っている。ファレル氏もこう期待する。
「今後の道筋はかなりはっきり見えてきた。年末にはアラン・ピカソ――井上に顔をボコボコにされることを考えると不運な名前かもしれない――との対戦が予想され、その先には東京ドームでの中谷潤人とのスーパー・ファイトが待っている。後者こそ、日本国内はもちろん世界中のファンが望むカードだ。アフマダリエフを下したことで、その最大の障害は取り除かれた」
世界が望む頂上決戦へ──“新しいモンスター”は歩みを止めない。

