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「大谷翔平のクローザー起用? あると思うよ」“ブルペン崩壊”を予見したLA記者が占う“ドジャース連覇”への道筋「不調の守護神がキーマンか」
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byJIJI PRESS
posted2025/09/12 17:02
ドジャースは再び世界一になれるのか。ポストシーズンを見据え、投手起用を番記者に予想してもらった
今季は誤算もかなり多いドジャースで、シーズン終盤とプレーオフでは層の厚い先発陣こそがチームの強みになっていかなければならない。打線の状態はいいとはいえないし、ブルペンも苦しんでいる。そんな中、先発にはここ数年のポストシーズンと比べてもかなり強力なメンバーが揃っているのは好材料に違いない。
山本は素晴らしいシーズンを送っている。スネルも8月に故障から復帰して以降はいいピッチングを見せていて、ポストシーズンでも頼れる投手になるという予感はある。大谷は先発ですでに5イニングを投げられるようになっていて、ポストシーズンでも何かをもたらす存在になるはずだ。
グラスノーは健康面でまだ少し不安があり、パフォーマンスも安定していないけれど、彼が仮にチームの先発4番手だとすれば悪くない。そして、カーショウがいい投球をしていることも忘れてはいけない。質量ともに上質な先発陣だ。
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焦点はポストシーズンに入ったとき、彼らが2、3点を許して5イニングで降板するのか、それとも6〜7回まで投げて無失点や1失点で抑えることができるのか。先発陣の強みにはなるはずだけど、“いい先発投手たち”で終わるのか、“すごいローテーション”の域に達するのかには大きな違いがある。今秋のドジャースの命運を占う上で、その部分こそが非常に重要になってくるのかもしれない。
ポストシーズンに必要な先発は4人
ポストシーズンの先発ローテーションを予想しておくと、必要な先発陣は通常多くても4人まで。ドジャースは山本、スネル、大谷、グラスノー、カーショウ、さらに好調のエメット・シーハンと6人の先発投手を抱えており、この中から4人を選ぶ必要がある。
山本、スネル、大谷の3人についてはすでに当確に違いない。注目はあとの一人が誰になるか。32歳のグラスノーは現時点のカーショウよりも球威のある球を持っており、残りのシーズンでしっかり投げれば4番手の座に収まると思う。
ただ、今季のカーショウは37歳にして優れたシーズンを過ごしているから、グラスノーが達しなければいけない基準は高くなる。こういった選択を強いられるのは嬉しい悩みであることは事実だ。最終的には残り数週間で誰がどんな投球をするか、プレーオフでボールを託されるかはその点にかかってくると見る。


