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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
山本由伸“ノーノー未遂”から逆転負けに「ただの5連敗じゃない!」NHK解説者が停滞ドジャースを斬る「必要だったのは続投への準備」
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小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph byGetty Images
posted2025/09/12 11:07
オリオールズ戦、9回2死までノーヒットながら一発を浴びて降板する山本。その後の逆転負けに小早川氏が思わず発した一言は……
パヘズは走塁などでも時折、状況判断に難を見せることがありますが、能力は非常に高い選手です。昨季はメジャー1年目で13本塁打でしたが安定感はあまりなくて、レギュラー確実とは見られていませんでした。それが今季はここまで24本塁打を放って、欠かせない選手になってきました。伸びしろは大きいので、今は我慢して経験を積み重ねる成長段階なのでしょう。このプレーも成長材料にしてもらいたいですね。
ちなみにこの場面でホームランを打ったホリデイもパヘズと同じメジャー2年目で、ロッキーズなどで活躍した往年の名選手マット・ホリデイの息子さんです。まだ線は細いですが、今季は17本塁打打っていて、さすが全米ドラフトでいの一番に指名されるだけの能力の高さがあるなと感じました。お父さんの血を継いでいるな、と。
「ただの5連敗目じゃない」の真意
さて、そこで山本に代わって登板したブレイク・トライネンがピンチをつくり、最後はタナー・スコットがサヨナラ打を浴びました。私は思わず「これはただの5連敗目じゃないですよ」とコメントしましたが、改めて真意を説明しておきましょう。
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ドジャースのブルペンが不安定なことはシーズン当初から再三再四話題にされていますし、このサヨナラ負けは確かにリリーフの弱さが出てしまったシーンでした。ただ、私がここで言いたかったことは、トライネンとスコットに問題がある、という意味ではありません。まず、私はあの場面は選択肢として山本の続投しかなかった、と思っているんです。

