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日本代表「メキシコ戦ではっきりしたポイント」とは? 三笘薫と堂安律の強力両翼の“使い道”が問題だ…現地で感じた「収穫」と「もったいなさ」 

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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posted2025/09/09 17:00

日本代表「メキシコ戦ではっきりしたポイント」とは? 三笘薫と堂安律の強力両翼の“使い道”が問題だ…現地で感じた「収穫」と「もったいなさ」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

メキシコ戦に左ウイングバックで出場した三笘薫は、守備の負担も大きかった。本大会に向け、堂安律との両翼の生かし方を考えさせられる一戦となった

 相手サイドバックへのパスコースを切りながら掛ける久保と南野のプレスをかい潜られ、サイドにボールを展開される。そうなると日本は右の堂安、左の三笘が捕獲のために前に出ざるを得ず、ここでボールを取り切れないと、日本の強みである両翼は必然的に自陣深く下がることになった。上下動を強いられ、否応なしに体力を削られた。

三笘と堂安をどう生かすのか

 どんなシステムにも一長一短あるものだが、メキシコレベルの相手になると、やはり攻撃的なウイングバックという「長所」は出しにくくなった。出せる時間が限られたという方が正しいか。90分間、常に前からプレッシャーをかけることは元より不可能で、守備の局面では、どこかのタイミングでミドルブロックやローブロックで構えることになるものだが、それでも可能な限り両翼を高い位置に押し上げてこそ、この攻撃型システムは生きる。

 三笘が自陣深く戻って相手のクロスに対応した35分のシーンは象徴的で、直前には堂安が猛烈なプレスバックで相手の攻撃の選択肢を奪っており、攻めに強みを持つ2人は守備面での貢献度も高い。ただ、そもそも仕組みとして、守備にも多くの力を注がなければならない状況を招いていると言えなくもない。

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 攻撃に割く力と守備に割く力。その配分を考えたとき、彼ら2人が攻守のどちらでよりチームに大きく貢献できるのかは明白だろう。特に強豪と相対するときに、その攻撃力を存分に発揮させない手はない。むろん、守備をしなくていいという意味ではないが、プレー位置や力の配分を考えると何とももったいないと思える。

両翼からシャドーに移した狙いは?

 無得点のまま試合は進み、69分に鎌田→佐野海舟、久保→伊東純也、南野→前田大然と3枚替えを行なった日本は、同時にポジションチェンジも実施した。三笘が左シャドーへ移り、堂安は右のシャドーへ。左ウイングバックは前田、右ウイングバックには伊東が入った。

【次ページ】 拮抗した試合を勝ち切ることの重要性

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