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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
日本代表“消えない課題”「メキシコとスコアレスドロー」をどう評価すべきか? 堂安律「もっとアイデアが…」現地で攻撃陣に聞いた“リアルな手応え”
posted2025/09/08 17:00
メキシコ戦に先発出場し、81分までプレーした堂安律。試合後、「もっとアイデアが必要」と課題を口にした
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
◆◆◆
古くて新しい課題は、このチームにもつきまとう。
日本時間の9月7日午前11時にキックオフされたメキシコとのテストマッチで、日本は0対0で引き分けた。好機を生かしきることができず、勝利を逃した。逃して、しまった。
前半にあった「決定機の数」と釣り合わないスコア
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アメリカ西海岸のオークランドを舞台とした一戦は、日本にとって完全なアウェイゲームだった。スタジアムの周辺には、試合前からメキシコのチームカラーである緑色の大行列が出来上がっていた。
メキシコがボールを持つと、歓声のボリュームが一気に高まる。そうしたなかで、序盤からはっきりと主導権を握った。高い位置からプレッシャーをかけてボールを保持するというサッカーを、メキシコ相手に堂々と繰り広げた。
「こういう強度の高い相手に負けなくなったというのは、それは日本代表のいままでの課題だったので、完全アウェイのなかで圧で負けない、押し負けない。むしろ前半は強度で圧倒した。それは大きな収穫があったと思います」
こう語るのは堂安律である。3-4-2-1の右ウイングバックでスタートし、後半途中の選手交代後は右シャドーに入った背番号10の皮膚感覚は、チーム全員が共有するものだったと言っていい。
メキシコの中盤の要となるエドソン・アルバレスが、前半32分に負傷交代した。キャプテンでもある彼を襲ったアクシデントは、日本にとってプラスに作用したところがあっただろう。とはいえ、アルバレスがピッチに立っていた時間帯に、より正確に言えば前半の15分までに、4つの決定機を迎えている。
ところが、スコアは0対0なのである。ゴールチャンスをもれなく生かしていれば4点は取れたはずだが、スコアレスドローに終わったのだった。

