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英国人記者「あんな笑顔のミトマ、見たことない…」今季初アシスト直後…ブライトン三笘薫が現地記者を笑わせた一コマ「そんなことはない」
posted2025/09/03 17:35
8月31日のマンチェスター・シティ戦。MFグルダの劇的逆転ゴールをアシスト、喜ぶ三笘薫(28歳)
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田嶋コウスケKosuke Tajima
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AFLO
「いやぁ、いい勝利だった。それにしても、ハーフタイムの時点でブライトンが勝つと思ってた? 俺は思わなかったな。マンチェスター・Cもよくなかったが、ブライトンだってよくなかったぞ。それが後半、あんな展開になるとは……」
8月31日に行われたブライトン対マンチェスター・Cの取材を終え、最寄りのファルマー駅からブライトン行きの電車に飛び乗った。隣に座ったのはブライトンファンの男性だった。すでにスタジアムで祝杯を上げていたのか、上機嫌の男性が嬉しそうに話しかけてきた。ブライトンはこの試合で逆転の末に国内リーグで初勝利を収め、ホームのアメックス・スタジアムは大歓声に包まれた。
決勝ゴールをアシストしたのは、日本代表MFの三笘薫だった。今季でブライトン在籍4年目。4-2-3-1の左MFとして先発したサムライ戦士は、攻守に奮闘して後半44分の決勝弾を演出した。
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得点場面では、前掛かりになっていたマンチェスター・Cを逆手に取り、ブライトンがカウンターを開始。味方からボールを受けた三笘が、前線に走るブラヤン・グルダにきれいなスルーパスを通した。ドイツ人MFはトラップで相手GKを交わし、ゴールに流し込む。得点後、三笘は感情を爆発させ、チームメートと一緒になって終了直前の逆転弾を喜んだ。28歳のMFは「前にスペースが見えたので、パスが大きくなりすぎないようにした。思ったより流れてしまったので、ゴールを決めた彼のクオリティに感謝したい」と、今季初アシストを振り返った。
記者団を笑わせた三笘「そんなことはない…」
試合の転機は後半15分に訪れた。
0−1で追いかける展開となったブライトンは、「4枚替え」の交代策に踏み切った。ファビアン・ヒュルツェラー監督が送り出したのは、CFジョルジニオ・リュテール、トップ下のグルダ、セントラルMFのジェームズ・ミルナーとヤシン・アヤリ。大胆な交代策だったが、ブライトンのエースである三笘を残してフル出場させたのは、やはり監督の厚い信頼の証と言えるだろう。
この交代策でブライトンは攻勢に転じ、対するマンチェスター・Cは防戦一方となった。ミルナーが同点のPKを成功させ、グルダが決勝点を奪取。さらに、PK獲得のFKを蹴ったのはアヤリであり、決勝弾につながるパスを三笘に送ったのはリュテールだった。ここまで交代策が見事にハマる試合も珍しい。三笘は「失点をしなかったことが大きかった」と、マンチェスター・Cに追加点を許さなかったことを勝因に挙げる一方で、「ベンチの選手が活気づけてくれた」と交代策の効果も大きかったと話した。
初勝利のせいか、この日の三笘は取材エリアで口数が多かった。

