「僕だけでなく親も不完全燃焼だったので」夏の甲子園を逃したプロ注目球児…身長189cmの帝京146キロ腕、“二刀流左腕ショート”らが沖縄に集結 

「変化球がまとまっていなくて、自分が試合を作れなかったのが大きかったと思います。スカウトの方も見に来ていて、それもあって自分が“球速、球速”と意識し過ぎたのがいけなかったと思います。

　6月25日の試合で負けたのですが、こんなに早く負けてしまったので心残りがあって、やりきれなかった。そこでサマーリーグに参加することにしました。僕は整骨医の先生に治療を受けていて、その先生のつながりで、紹介していただきました」

夏の負けは僕だけでなく親も不完全燃焼だったので

――登板しての感想は。

札幌第一の半田　©Kou Hiroo

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「帝京の黒木君と投げ合いましたが、すごく刺激になりました。2安打されましたが、打った興南高校の玉那覇蓮君も甘い球を見逃さずにしっかり振ってくる打者でした。

　試合では帝京高校の捕手・高橋大翔君と組みました。いつもは同じ捕手と組むので、新鮮でした。どういう配球をするか話し合いましたが、こういう球をこんな状況で投げるんだ、とかいろんな発見がありました。これも上のレベルで野球をすることに役立つと思います。

――今後については？

「できれば東京六大学に進みたいと思います。この夏の負け方は、僕だけじゃなく、親もショックで不完全燃焼みたいだったので、参加すると言っても反対されませんでした。

　僕は真っすぐが持ち味で、長いイニングを投げることができるのが特長です。回転数には割と自信があって、伸びがある球が投げられているのかなと思います。チェンジアップはまだまだ課題なんですけど、今日はうまく決まっていたので『トラックマン』のデータを見てみたいと思います」

　こう話した後、アナリストから投球データの説明を聞く半田の姿があった。

身長189cm…帝京の146キロ腕に直撃

　一方で帝京高校は、東東京大会準々決勝で岩倉高校に敗れた。背番号10の黒木は先発マウンドに上がったが、2ランホームランを打たれるなど3回で降板。チームも14年ぶりの甲子園出場はならなかった。

「高3の始めくらいからプロ志望届を出したいと思っていました。甲子園に行けたらドラフトで指名されるチャンスは大きくなると思ったんですが、行けなかったときにどういうことができるか、と思っていたら（金田優哉）監督から〈ジャパンサマーリーグというのがある、いろんな出会いがあるから行ってみてはどうか〉と言われました。サマーリーグの『レベルアッププログラム』で、いろいろなことを学んで自分のパフォーマンスを向上させたいと思います」

　前述したレベルアッププログラムの1日目。黒木は、鈴木善雅氏の講義を最前列で食い入るように見ていた。

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