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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「僕だけでなく親も不完全燃焼だったので」夏の甲子園を逃したプロ注目球児…身長189cmの帝京146キロ腕、“二刀流左腕ショート”らが沖縄に集結
posted2025/08/30 11:04
ジャパンサマーリーグ初日の試合で力投する帝京・黒木大地。プロ注目の球児も参加した
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広尾晃Kou Hiroo
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Kou Hiroo
沖縄で開催「ジャパンサマーリーグ」
夏の甲子園とほぼ同じタイミングで、沖縄県で開催された「ジャパンサマーリーグ」。地方大会で敗退した高校3年生が対象で、集まった選手たちがチームに分かれて、1週間にわたってリーグ戦を戦う。
個人参加で、参加費は昼食込みで5万5000円。主催者は「ジャパンウィンターリーグ」を運営する株式会社ジャパンリーグ。国際大会などの指導経験も豊富な指導者がチームを運営し、トレーナーも選手を指導する。試合では弾道測定器「トラックマン」が設置され、選手の投打のデータを計測し、アナリストが解説してくれる。さらに、試合の後は「レベルアッププログラム」という座学もある。
「骨格の観点からパフォーマンスを向上させるには」講師/鈴木善雅
「球速向上・打撃の飛距離アップを論理的に学ぶ」講師/渡辺龍馬
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鈴木氏は多くのプロアスリートのパフォーマンスアップのための施術を行ってきた。このサマーリーグではパフォーマンスコーディネーターとして選手を指導する。渡辺氏はヘッドコーディネーターとして選手を指導するが、大谷翔平も通う先進のトレーニング施設「ドライブライン」の認定資格を持っている。「トラックマン」「ブラスト」を使って打撃のパフォーマンスを向上させる方法を紹介する。
単なるリーグ戦ではなく、18歳の野球選手が次のステップに進むための「知識」「技術」「気づき」を与える機会になっているのだ。
ドラフト有力候補と言われた2人の投手が
8月2日朝の第1試合で先発したのは、帝京高校の黒木大地と札幌第一高校の半田悠。とものプロ注目の好投手で、ドラフト有力候補との情報もあった。しかし夏の地方大会で敗退し、サマーリーグにやって来た。試合後に開幕式を控えていたため試合は5イニングで終了し0-0の引き分けに終わった。
そんな2人の注目投手に話を聞いた。
まずは半田である。札幌第一では1年秋の新チームから背番号1。北海道屈指の投手と注目されていた。札幌第一は南北海道大会で有力校と目されたものの、札幌地区2回戦で札幌光星に4対6で敗れた。

