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将棋界“じつは大問題”棋士番号から消えた20人「1955~77年に死去…なぜか除外」繰り上がり元A級棋士がベテランに聞いた「勝手な変更が」
text by

田丸昇Noboru Tamaru
photograph byNanae Suzuki
posted2025/08/30 06:00
将棋界ではそれぞれの棋士が「棋士番号」を持つ。しかしそこから除外された20人がいるのだという
その必要がない20人の物故棋士を除外したとなれば本末転倒である。なお、私も新バッジを受け取ったが、今は紛失して持っていない。
女流棋士にも棋士番号が付けられている。以前は草創期に女流棋士になった蛸島彰子女流六段(79)が1番、関根紀代子女流六段(84)が2番だった。
その後、1995年に林葉直子女流五段(57)が将棋連盟を退会した。2007年には蛸島など17人の女流棋士が日本女子プロ将棋協会を設立し、連盟から移籍した。そんな状況で欠番が生じると、連盟は女流棋士番号を繰り上げた。
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若い番号の女流棋士では、関根女流六段が2番→1番、谷川治恵女流五段(71)が10番→2番、長沢千和子女流五段(61)が14番→5番、山田久美女流四段(58)が18番→6番、清水市代女流七段(56)が19番→7番、斎田晴子女流五段(58)が21番→9番、矢内理絵子女流五段(45)が32番→16番、里見(現・福間)香奈女流六冠(33)が57番→33番、などと変わった。
事情を公表し、20人を顕彰してほしい
私は、前述の20人の物故棋士を含めた新棋士番号の制定を望んでいる。ただ50年近くたっているので、現棋士番号を変更するのは現実的に難しい。何かの機会に事情を公表し、20人を顕彰してほしいと願っている。〈将棋特集:つづく〉

