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「キャッチャーが親指を骨折した」甲子園で31奪三振“沖縄尚学の怪物2年生”末吉良丞の中学時代「軟式球で145km…大阪桐蔭もスカウトに」恩師を直撃
posted2025/08/19 11:04
甲子園で快投を続ける沖縄尚学の末吉良丞(2年生)。仙台育英戦は延長11回をひとりで投げきった
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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JIJI PRESS
「中学3年のときセルラー球場で公式戦をしたんですが、投球練習で145kmをマークしたんです。試合前に、絶対にスピードガン表示を見るなよと強く注意したんですけど、観客がどよめいたので見てしまったんですよね。まだ中学生なのでそれで調子に乗ってしまいましたね」
末吉良丞が通っていた浦添市立仲西中学校の野球部顧問として3年間指導した大浜淳一がその素顔を語る。
「中学1年から身体はがっしりしていて球も速かったんですけど、コントロールはめちゃくちゃでした。3年間、コントロールをつけさせることに難儀しました」
「キャッチャーが親指を骨折してしまった」
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軟式野球部で成長した末吉は、大阪桐蔭、東海大相模をはじめ、県内外の強豪校から勧誘を受けるほどの逸材だった。軟式ボールで145kmを記録したその速球に恐れをなしたのはバッターだけではなかった。
「中学生のキャッチャーは良丞のボールを捕るのを怖がるんです。同級生のキャッチャーが低目のストレートを捕った際に親指を骨折してしまった」
末吉は地肩の強さだけでなく、練習にも学業にも真面目に取り組む姿勢、そして心身のタフさも備えていた。中学時代から末吉を知る糸満高校野球部部長の新垣隆夫は「県内であのレベルのパワー系のピッチャーは今まで見たことがない」と証言する。
2010年に甲子園春夏連覇を達成し、今夏の県大会準決勝で沖縄尚学と対戦した興南の名将・我喜屋優は「あとは変化球とコントロールをつければ、今の高校生ではまともに打てない」と手放しで賞賛。まだ2年生ながら、末吉のポテンシャルは計り知れない。
「まだまだ出力をセーブしながらゲームを作っているので、本調子になった良丞をあの甲子園の舞台で見てみたいですね」と恩師の大浜は期待を寄せる。中学時代の意外なエピソードや“強靭な下半身”の秘密については、本編でさらに詳しく語られている。
<続く>
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
