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甲子園で話題…「未来富山高校」ってナンだった?「地元出身者は1人だけ」「監督は元プロ選手の息子」ナゾの通信制高校が"創部8年"で全国出場の秘話
posted2025/08/19 17:00
その特徴的な校名とも相まって話題になった初出場の未来富山高校。ナゾに包まれたその校風とはどんなものだったのか
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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JIJI PRESS
熱戦続く夏の甲子園。中でも注目を集め、SNSなどでも大きな話題となったのが、一風変わった校名が印象に残るある初出場校だ。近年、多くの「旋風」を巻き起こす通信制高校の新鋭は、一体どんなチームだったのだろうか。現地記者のレポートを短縮版で振り返る。
未来富山は、高校野球界ではまだ馴染みの薄い校名である。
創部8年目となる今年の夏に甲子園出場を決めたことで、その実態も少しずつ明らかになってきた。
通信制の高校であり、全校生徒はわずか25人。そのうち23人が野球部に在籍し、残りの2人も卒業のために必要な単位を取るために残っている野球部OBだ。25人全員がアスリートコースで学ぶ。1人を除いて長野や東京のなどの富山県外の出身者だが、全員が魚津市の寮で生活している。
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未来富山の1日の主なスケジュールは、以下のようなものだ。
7時に起床と点呼があり、朝食を摂る。8時30分からプリント学習に励み、11時30分の昼食後に寮を出発。13時から練習が始まる。チームに専用グラウンドはなく、地域の球場や施設を借りて汗を流す。17時に練習が終わると寮に戻り、19時の夕食までに洗濯や入浴を済ませる。その後、寮の清掃などをして就寝となる。
それだけを見れば、多くの人が「野球学校だろう」と考えるのも無理からぬことかもしれない。
