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「0対7からたった1イニングで…」甲子園“歴史的大逆転”の主役・川上憲伸に聞いた〈7イニング制導入〉どう思う?「あの試合ならコールド負け」でも…
posted2025/08/02 19:00
徳島商のエースとして登板する川上憲伸
text by

小西斗真Toma Konishi
photograph by
SANKEI SHIMBUN
日本高野連は7月11日午後5時まで「7イニング制に関するアンケート」を実施した。対象は都道府県の高野連、全加盟校(軟式・硬式)だけでなく、一般ファンも含まれている。
単に賛否を問うだけではなく、その判断材料となる背景やメリット、デメリットを示しており、その(7)では「7イニング制を考察するうえでは、熱中症対策は重要なテーマだが、数ある課題の一つである。一方で、熱中症対策は差し迫った喫緊の課題である」と書かれていた。
悲劇が起きる前に「何をあきらめるか」
このままではいけない。誰しもが感じていることだ。悲劇が起こってからでは遅い。つまり「何をあきらめるか」にかかっている。
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「夏」をあきらめる。盛夏を避け、春に地方大会を、そして他の競技のように冬とはいかないまでも秋に全国大会を用意する。
「甲子園」をあきらめる。全国にはプロが本拠地とするドーム球場がいくつもある。タイガースより歴史が古い甲子園とは条件は違うかもしれないが、この国の未来の野球界のために、各球団に理解と協力を仰ぎ、分散開催とする。
そしてこのアンケートで問われている「9回」をあきらめる――。

