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「藤浪晋太郎、阪神の可能性はかなり厳しい」「日本ハムも数千万円ならという感じでは…」DeNAが“獲得調査”、藤浪の去就…NHK解説者が語る
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph byKYODO
posted2025/07/11 17:50
マリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となった藤浪晋太郎投手(31歳)
「回した竹トンボが、ビューンと飛んでいくのを想像してほしい。大谷の竹トンボはまっすぐ飛んでいく。でも、藤浪の竹トンボは、離し方ひとつでどこに飛んでいくか分からない。それはどうしてかというと、大谷は体の幅の中で回転できているけど、藤浪は投げる右手もグラブをはめている左手も、体の幅の外に出ているからです」
体の回転の非効率性が、致命的な制球難、特に右打者への抜け球につながっているという。
「顔が先に出てしまっている。こうなるとリリースポイントが毎回ズレるから、どこにボールが飛んでいくか分からない。さらに手が遅れて出るからコントロールが定まらない。手が長いっていうのもあるけど、あの投げ方だとボールが抜けてしまうよね」
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武田は、藤浪が“復活”するにはフォーム改造も視野にいれるべきという。
「本人は努力していると思うよ。でも、今のフォームを一度なくして、ゼロから作り直す必要があるのでは。部分的に直すのは難しいんだよ。サイドハンドを考える人もいるだろうけど、それだときっと打者の背中の後ろを通ってしまう。要はグラブのほうの左手をうまく使えるかどうかなんだけど、それができていない」
武田が考える理想の投球フォームは、左肩があった位置に右肩が入っていくことだ。
「左肩の位置に右肩を入れていかないと、バランスが取れない。藤浪は、そこから直さないといけない。きっと1年はかかるよ。ここまで故障していないというのは体の強さなんだろうけど、体が柔らかすぎるという面もあるのかもしれない。もう少し筋肉をつけて可動域を狭めたほうがいいかもしれない」
「阪神も日本ハムも可能性はかなり厳しい」
DeNAが“獲得へ本格調査”と報じられた。日本球界への復帰について、武田は厳しい見方を示す。
「アメリカは30球団あるから関心を示す球団はひょっとしたらあるかもしれないけど、日本こそ厳しいよ。日本ハムの新庄(剛志)監督が以前に『うちに来たら、もう化ける』と言っていたけど、日本ハムはいま首位にいるし、新しいピッチャーが入る隙間がない。来シーズンのために獲得するなら可能性はあるかもしれないけど、ボラスが代理人だと高い条件になるのではないか。代理人なしで、数千万円くらいの金額なら、という感じかもしれない」
では古巣の阪神はどうなのだろうか?
「阪神も投手のコマはもう十分でかなり厳しいよ。セパ首位の両チームは可能性はないのでは。藤浪はここ7年くらい結果が出ていないからね」
10日に報じられた『DeNAが“獲得へ本格調査”』。NPBは7月末が補強期限である。
