田中希実“圧巻の6連覇”のウラ側で…「世界大会入賞→米の名門大へ異例の進学」19歳になった元“天才女子高生ランナー”のいま「時間はかかるけど…」 

　住まいもチームメイトと3人で、1部屋をルームシェアしているそうだ。

「1部屋といってもアメリカだと1人に1つ洗面台とバスルームと部屋があって、キッチンとリビングが共有みたいな感じなので、環境的には恵まれていますね」

海外名門大への進学…適応の難しさも

　もちろん名門大とはいえ、海外の空気を吸っただけで誰もが急に成長できるわけではない。澤田が異国の地に降り立ってからは、まだ1年弱。環境に適応する時間を鑑みれば、競技面でも成果が出るのに多少の時間がかかるのは仕方がないことのようにも思える。

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　澤田と同じくアメリカの大学へと進学し、今季4年ぶりに日本選手権の舞台に戻ってきた男子800mのクレイアーロン竜波（ペンシルベニア州立大）も「澤田さんはまだ1年目ですし、それで日本選手権まで出られているのは全然、すごいと思います」とその適応能力を賞賛していた。

4年ぶりの日本選手権出場となったクレイアーロン。2019年には高校生で日本一に輝いている　©Nanae Suzuki

　だが、そんな中でも今季の結果に関して、本人は納得がいっていないようだった。

「アメリカは1月から3月までインドアシーズンなんですけど、今季は1月末頃からずっと左のハムストリングスをケガしていて。突発的にというよりは、積み重なった疲労で……という感じです。

　それがあって、アウトドアシーズンが始まる3月頃までずっと調子が上がらなかったんです。でも、そこからは少しずつ調子も上がっては来ていて、トレーニングもいい練習ができていたんですけど……」

　まずは“過去の自分”を超えることが、ひとつの壁になるという。

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