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「マイナーに行くでしょう」ドジャース・ロバーツ監督の“佐々木朗希評”はどう変化した?「以前ほどの体力がない」苦言も…「これはプロセス」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byJIJI PRESS
posted2025/07/04 17:01

2月のキャンプで佐々木朗希の投球を見守るロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督。シーズン序盤は佐々木を庇うコメントも多かったが…?
続けてそう口にしていたロバーツ監督。無理をしてマウンドに立ち続けることよりも、今はしっかりと身体を作り直し「勝てる投手」として戻ってくることが大切だという判断なのだろう。
100マイルの速球と世界最高クラスのスプリット。その武器が一級品なのは間違いないが、それだけで勝てるほどMLBの世界は甘くなかった。速球の質、制球力、試合を作る力……そして何より“適応力”が必要なのがメジャーの舞台だ。
ここまでチームと指揮官に守られながら、大きな期待を背負い、その期待に応えようとして現実の壁にぶつかった23歳。見えない庇護を失った、この状況にいかに適応していくのか。ここからが本当の勝負なのかもしれない。
監督の期待…苦しむ23歳は応えられるか
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「これはプロセスだ」
ロバーツ監督は、佐々木について語るとき、一貫してこの言葉を唱え続けている。
いまはあくまで過程にすぎない。佐々木の本当の才能はこんなものではないと、指揮官は信じているのかもしれない。もしそうだとすれば、それは今の佐々木の立場からすれば、大きなプラス要因だろう。そこをきっかけに、いかにチームに溶け込んでいくのかも重要になってくるはずだ。
今季、ここまでで残した数字は、8試合に先発、34回1/3を投げ、防御率4.72、WHIP1.49、24奪三振、22四球。数字だけを見れば、期待のルーキーとしては物足りなさが残る。
それでも、監督だけでなく多くのファンも再びレベルアップして戻ってくる佐々木の姿を見たいと願っている。再び“怪物”と呼ばれる日は、いつやってくるのだろうか。

