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豪州戦「8カ月前と同じ」日本代表の問題点修正に猛アピールした“新戦力”を超詳細分析! 「森保監督の求める対応力」を見せたのは“あのCB”

posted2025/06/20 17:01

 
豪州戦「8カ月前と同じ」日本代表の問題点修正に猛アピールした“新戦力”を超詳細分析! 「森保監督の求める対応力」を見せたのは“あのCB”<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

ボール運び、縦パス供給など積極的なプレーを見せ、E-1選手権でも活躍が期待される鈴木淳之介

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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Kiichi Matsumoto

「新戦力」を大量に起用したものの、既視感のある戦いぶりにも見えた6月シリーズの日本代表。本大会に向けて、あらゆる相手に対応していくためのオプションになりえると「アピール」できたのは誰だったのか? 後編ではセンターバックを中心に詳細に分析していく!〈全2回の2回目/はじめから読む

 6月5日、アウェーのオーストラリア戦。日本は最終ラインの5人と中盤の4人でブロックを組む相手を攻めあぐねた。その外側をなぞるようにパスを回し、相手の陣形を崩す効果的な縦パスを打ち込めない。ただ時間だけが過ぎていく、そんな展開が続いた。

メンバーは違っても8カ月前と同じ課題が

 日本の戦いぶりに既視感があったのは、昨年の10月シリーズで同じような光景を目にしていたからだ。アウェーのサウジアラビア戦、ホームのオーストラリア戦でも、日本のパスは左右を行ったり来たりするばかりだった。

「中にパスを出せず、ずっと左右に振って前進できないような展開になった。後半はどちらかというとボランチをサイドに出してシャドーを少し下ろすような形で組み立てようと話していて、途中までは良い形でウイングバックを押し上げて高い位置でボールを持たせてあげられたけど、距離感がどんどん悪くなってきて自分も下り出して(全体が後ろに)重たくなって悪循環だったと思う。試合全体を通して思っていたサッカーができなかった」

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 これは昨年10月のオーストラリア戦後に守田英正が発したコメントだ。今回のシリーズ、代表経験の浅い選手を積極的に呼んだためにコアメンバーの守田は招集されていないが、6月5日のオーストラリア戦後に発した言葉と受け取っても、何ら違和感はない。

 つまり、日本は8カ月前と同じ問題に、またしても直面したのだった。

 最終予選では一貫して3−4−2−1を採用してきた。両ウイングバックに本来アタッカーの選手を置き、1トップ+2シャドー、両ウイングバックの5人が分厚い攻めを展開するためだ。さらに時に応じてボランチが3列目から加わることで、守りを固める相手を攻め崩す狙いがあった。

【次ページ】 日本の攻撃的布陣の問題点

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