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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
豪州戦「8カ月前と同じ」日本代表の問題点修正に猛アピールした“新戦力”を超詳細分析! 「森保監督の求める対応力」を見せたのは“あのCB”
text by

佐藤景Kei Sato
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/06/20 17:01
ボール運び、縦パス供給など積極的なプレーを見せ、E-1選手権でも活躍が期待される鈴木淳之介
カタール大会コスタリカ戦の苦い記憶
森保監督は今予選中から何度も「目の前のアジアの戦いを考えながらワールドカップでの戦いを見据えている」と話してきたが、その考えの根底には攻め崩せなかったコスタリカ戦の苦い記憶もあったと思われる。同じカタール大会のドイツ戦の試合途中やスペイン戦で3−4−2−1を採用して勝利を収めたものの、それは劣勢を跳ね返すために講じた、いわば奇襲の策であり、構えられた相手を攻め崩す一手ではなかった。そしてラウンド16のクロアチア戦では、その奇襲策も封じられ、一敗地にまみれた。
これまで4年以上に渡って4バックを基本にしてきたチームが、3バックを軸として最終予選を戦った。森保監督が求めているのはあらゆる状況に対応できるチームになることだ。インドネシア戦の終盤には2トップも試したが、指揮官の頭の中には、試合中のスムーズな対応と、それに伴うフォーメーションの変更も想定されている。
様々な状況に対応できる可変システムの「仕込み」
4バックの右サイドバックが主戦場の関根を3バックの右で起用し、町田や伊藤を代表では4バックの左サイドバックとセンターバックで起用してきた。今はケガで離脱中の冨安健洋も4バックの右サイドバックとセンターバックでプレーできる選手。それだけの陣容がそろっているとも言える一方で、臨機応変に戦うための仕込みを着々と進めているようにも映る。
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ボランチが最終ラインに落ちて3バックから4バックに変化するだけでなく、状況次第でどちらかのウイングバックが下がって4バックを形成する形も可能。むろん、4から3へも変化できる。

