豪州戦「8カ月前と同じ」日本代表の問題点修正に猛アピールした“新戦力”を超詳細分析！ 「森保監督の求める対応力」を見せたのは“あのCB” 

評価すべき鈴木淳の出来映え

　オーストラリアとインドネシアに力の差があることを考慮しても、ボールの運びや縦パスの供給については高井と鈴木淳の方がスムーズだった。指揮官の言う通り、「成果と課題を踏まえ、練習でより多くの時間を共有した」こともあるだろう。とはいえ左右のセンターバックの役割を理解し、ピッチで実践できた事実は評価していい。とりわけ鈴木淳はこれが代表デビュー戦とは思えない出来映えで、伊藤洋輝や町田を刺激する存在になる可能性を感じさせた。

　今回、招集した国内組を7月のE-1選手権でも引き続き招集するか問われた森保一監督は「6月を経験してもらったJリーグ組の選手たちには、E-1の舞台では軸になってほしいという思いはあります」と期待を隠さなかった。鈴木淳は、間違いなくその一人だろう。

代表デビュー戦ながら攻撃にも厚みを加える働きを見せた鈴木淳　©Kiichi Matsumoto

W杯でも相手が守りを固めてくることはあり得る

　さて、前述した昨年10月の取材の中で、守田が改善の必要性を指摘していたのが、左右のセンターバックのポジショニングだった。一度限りでは意味がない。インドネシア戦で得た手応えを、チームでしっかり共有することが求められる。というのも、守りを固める相手と対峙するケースがワールドカップ本大会でもあり得るからだ。

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　1年後に開幕する北中米大会は前例のない大会で、史上最多の48カ国が出場する。最新のFIFAランキングで15位につける日本がこのままの順位を維持して年末に予定されている組分け抽選に臨んだ場合、ポット2にカテゴライズされる。そうなると、各グループが4チームで構成されるグループステージの戦いで、日本は格上（もしくは開催国）のポット1のチーム、そして格下のポット3とポット4のチームと同居する可能性が高い。

　カタール大会は、日本がポット3、コスタリカはポット4で、案の定、コスタリカには守られる展開になり、今回のオーストラリア戦と同様に攻めあぐねて0−1で敗れた。有効な日本対策である「5−4」のブロックを組んでくるチームと、再び対戦するかもしれない。しかも今度は、2チームとである。

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