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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「カマダは良くないな」批判が激変…現地サポーターに聞いた、鎌田大地への“手のひら返し”「カマダは不用意なミスをした」→「今は別人みたい」
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田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byKosuke Tajima
posted2025/05/16 17:00
クリスタルパレスのシーズンチケットホルダー、ロバート・サックリングさん(写真右)
「フランクフルト時代からカマダのことを知っている。素晴らしい選手だ。しかしシーズン当初は、明らかに苦戦していた。プレミアリーグは他のリーグとはプレースタイルが大きく異なるから、適応は簡単ではないと思う。でも時間が解決してくれた。今や別人のように良いプレーをしている。
劇的なターニングポイントの試合があったわけではない。徐々に、徐々に良くなっていった。シーズン中盤の頃から、『今日のカマダは問題ない』と思えるようになり、今では『良いプレーをするなぁ』と感心するようになった。最近のカマダは本当にすごい。ボール奪取の回数が増えているのも素晴らしい。
FA杯準決勝アストン・ビラ戦における、私個人のMOMはカマダだった。なにひとつミスがなかった。フランクフルト時代のカマダはもう少し攻撃的な選手の印象があったが、パレスではオリバー・グラスナー監督がうまくカマダを起用しているのだろう。フランクフルト時代の恩師がクラブにいるのは、きっとカマダにとって大きな支えだろう。時間が解決したと話したけど、グラスナーの存在も大きかったはずさ」
「来季のカマダはもっと良くなる」
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興味深いのは、ポールさんもロバートさんも「来季のカマダはもっと良くなると思う」と口を揃えたこと。
ロバートさんは「エベレチ・エゼやアダム・ウォートンら主力が今夏に移籍するかもしれない。そうなれば、来季はカマダが中心的役割を担うかもしれない。今の調子を維持できれば、来シーズンは本当にすごい活躍をしてくれると思う」と期待を寄せた。
ポールさんも、「カマダにはFA杯決勝で先発してほしい。優勝すれば、クラブにとって初の主要タイトルになる。欧州リーグの出場権も手に入る。今から本当に楽しみだよ」と嬉しそうに話していた。
「2位は誰も覚えていない」
そのFA杯決勝に向けて、鎌田も静かに闘志を燃やしている。対戦相手は、強豪マンチェスター・C。サムライ戦士は、大一番に向けて意気込みを語った。
「間違いなくマンチェスター・Cがボールは持つ展開になると思う。自分たちが戦術的にやるべきことを100パーセント遂行できないと、やられてしまう。特に、守備の部分をしっかりやりたい。うちの前線には速い選手がたくさんいるので、カウンターは有効だと思う。試合がゼロのまま進めば、自分たちにもチャンスが出てくる。戦術面で、自分たちのやるべきことをやらないと」

