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「筋肉痛パンパンの状態で試合に出たり…」24歳河村勇輝の濃密すぎる200日「後悔だけはしたくない」NBA挑戦1年目“無駄のない生活”舞台裏

posted2025/05/13 11:03

 
「筋肉痛パンパンの状態で試合に出たり…」24歳河村勇輝の濃密すぎる200日「後悔だけはしたくない」NBA挑戦1年目“無駄のない生活”舞台裏<Number Web> photograph by AP/AFLO

NBA挑戦1年目を終えた河村勇輝(24歳)

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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AP/AFLO

昨秋にNBAメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結び、NBAデビューを果たした河村勇輝(24歳)。一方で、Gリーグと行き来する生活は我々が思うよりも想像以上にハードな時間だったようだ。本人の言葉をもとにNBA挑戦1年目を振り返る【NumberWebレポート全2回の前編/後編も公開中】

 4月26日、メンフィス・グリズリーズがNBAプレイオフ1回戦で敗退し、河村勇輝のNBA挑戦1年目が正式に終了した。9月下旬に渡米してから約7カ月、200日余が過ぎていた。河村はその日々について、シーズン終了後に「アメリカに来たのがつい数日前のような感覚。それぐらい充実した毎日を送った」と振りかえった。

「アメリカに来てからは、本当に、一日一日無駄にすることなくできました。このNBAという厳しい世界、いつカットされるかも分からない状況の中で、本当に後悔だけはしたくないっていう気持ちは常に持っていたので。その気持ちを常に持ち続けて今シーズンやってきて。それもあってなのか、本当にこの一シーズン、本当に早く感じました」

 河村が飛びこんだ世界は、言うまでもなく容易な世界ではなかった。アメリカという異国の地での新生活というだけでも大変なところに、世界でもトップクラスのアスリートたちが競うNBAの世界に挑む日々。しかも、河村がグリズリーズと交わしていた2ウェイ契約の性質上、次の予定がわからない日々の連続で、アシスタントコーチからの連絡で、突然、次の日の予定が変わったことも何度もあった。そのため、数日でも先のことは考えず、目の前の試合、目の前の練習に集中するようにしていると、シーズン中に話していた。

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 その中で、Gリーグではシーズン通して31試合、合計980分間出場した。NBAの試合では44試合でベンチ登録された。実際にNBAの試合に出たのは半分の22試合だったが、ベンチ入りするときは、当然、常に試合に出るつもりで準備をして挑んだ。それだけ時間はかかるし、体力も使う。

 2月にナンバー本誌の特集のためにインタビューしたときにも、その大変さをこう語っていた。

【次ページ】 2つのチームに所属することの難しさ

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#河村勇輝
#メンフィス・グリズリーズ

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