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「NBAは本当に流動的なので…」24歳河村勇輝は愛着あるグリズリーズに残留できるか“運命の日”は「6月29日」カギを握るHCの存在
posted2025/05/13 11:04

グリズリーズとの契約は1シーズンだったため、来季の処遇は未定。愛着あるチームに残れるか、それとも……
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宮地陽子Yoko Miyaji
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AP/AFLO
NBA挑戦1年目を終えた河村勇輝が去年秋にメンフィス・グリズリーズと交わした2ウェイ契約は今季だけの1シーズン契約だった。そのため、この夏にはフリーエージェントとなり、来シーズンをどこで過ごすのかは決まっていない。
河村の今後を考えるうえで最初に重要な日付となるのは6月29日。この日までにグリズリーズがクオリファイング・オファー(以下QO)と呼ばれる契約を提示するかどうかで、河村の夏の契約交渉は変わってくる。
来季もグリズリーズでプレーできる?
QOとは、チームがその選手と契約継続したい意思を表明するための1年契約のオファーで、これが提示されれば、もし選手がそのQOを断ったとしても制限付フリーエージェントとなり、元チームは他チームからのオファーにマッチする権利を保有する。ちなみに、河村のように2ウェイ契約でのプレー歴が1シーズンの選手に対するQOのリーグ規定は契約金の一部が保証された1年の2ウェイ契約。河村が今季、開幕前に得たのとほぼ同等の契約だ。
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まずはグリズリーズがQOを出すかどうか。出さなければ河村は7月1日時点で制限なしのフリーエージェントとなり、どのチームと契約することもできる。
グリズリーズがQOを提示した場合、河村には受け入れるか、断るかの2つの選択肢がある。他のチームからよりいい条件を得られると思えばQOを断ることで、7月1日に制限付フリーエージェントとなり、他チームと交渉することができる。たとえば、他のチームから1年のNBA本契約という契約オファーを受けてオファーシートにサインしたら、グリズリーズはその条件にマッチする形で河村を引き留めることもできるし、マッチせずに河村との契約を断念することもできる。その場合、河村はオファーシートにサインしたチームへ移籍することになる。もしQOを受け入れれば、引き続き、グリズリーズで2ウェイ契約選手として活動することになる。