- #1
- #2
日々是バスケBACK NUMBER
「筋肉痛パンパンの状態で試合に出たり…」24歳河村勇輝の濃密すぎる200日「後悔だけはしたくない」NBA挑戦1年目“無駄のない生活”舞台裏
text by

宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byAP/AFLO
posted2025/05/13 11:03
NBA挑戦1年目を終えた河村勇輝(24歳)
「4日間連続で試合することとかもあったりする。グリズリーズでは最後の方しか試合には出れませんけど、試合に向けての準備だったりルーティンっていうのは、1分出ても40分出ても変わらない。そういった意味で、毎日それをハードにこなすっていうのは簡単ではないです。でも、今の自分が評価を上げる方法というのはそれしかないと思っているので。常に、どんな状況であってもベストな準備をして臨むっていうことは、心に置いて生活してます」
同じ傘下であっても2つのチームに所属することの苦労は、他にもあった。
「グリズリーズに帯同していて、グリズリーズのトレーナーの方はグリズリーズにいるっていうことを想定した上で、ガンガン重いウェイトを上げてトレーニングをするんですよね。 次の日もパンパンで、筋肉痛でいるときに、急に『ハッスルの試合に出て』と言われて、筋肉痛でパンパンな状態で試合に出たりすることもあったり。それは逆もしかりで、ハッスルにずっといると思って、ハッスルのトレーナーはかなりの重さで、試合に向けて身体を作るんですけど、次の日にグリズリーズの試合に出てと言われたら、もうパンパンな状態で試合に出ないといけないので。そういった難しさは、たまに感じたりはします。まぁ、これも仕方ないことというか。その中でベストを尽くすしかないと思っているんで。コントロールできるところに全力を尽くすっていう感じですね」
ADVERTISEMENT
それだけ忙しい日々だと、自分の練習や試合に向けての準備で精一杯で、試合前後のファン対応やメディア対応などが後回しになっても不思議ではないところだが、いつ行っても嫌な顔ひとつせず質問に最後まで丁寧に答えてくれていたし、ファンに対しても笑顔でサインをし、言葉も交わしていた。まるで、彼だけ1日が36時間あるのではないかというような余裕を感じるほどだった。
河村勇輝の時間の使い方
シーズン終了後のオンライン会見で、時間の使い方について何か気を付けていたことがあるか、聞いてみた。
「まずは2ウェイ契約の選手として、自分の体の調子の管理。ワークハードするところと、しっかりトレーニングというところと、休むところとっていうところのバランス、どのタイミングでリカバリーをするのか、ワークハードするのかっていう時間の使い方は自分なりに考えて、今シーズンやってきました。
あとは、やはり英語がもっと話せて、より深いコミュニケーションを取れるようにならないとポイントガードとしてやっていけないと思っていたので、英語のコミュニケーションのための時間の割き方をしっかりと考えて生活してきました」


