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プレミアリーグの時間BACK NUMBER
「エンドウ不要論」リバプールサポが手のひら返し…遠藤航プレミア優勝「ワタとは少なくともあと2年」日本人記者が“世界最強DF”から聞いた信頼
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAP/AFLO
posted2025/05/01 17:01
円熟の守備でリバプールのプレミア優勝に貢献した遠藤航。同僚・ファンからの評価は?
試合中のウォームアップは、いつものように最後まで入念だった。投入されたインテンシティの高いピッチ上で、疲労物質である乳酸の体内蓄積がパフォーマンス低下を招くような事態、遠藤の言葉を借りれば「乳酸地獄」を招くような抜かりがあってはならない。さらにはタッチラインの向こう側で、しぶとくキープしてFKをもらったFWルイス・ディアスに拍手を送る姿も見られた。
その数分後、スタンドのリバプール陣営は、出番なくベンチに戻った遠藤を讃えるチャントを歌い始めた。
「ワータル~(エンドー!)、彼は日本人(エンドー!)、3番を背負い(エンドー!)、リーグタイトルを勝ち取る(エンドー!)」
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遠藤のチャントはアバの人気曲『ヴーレ・ヴー』の替え歌で、サビのメロディーに乗せて歌われる。主力では唯一の「純ボランチ」の名を合唱することで、リーグ優勝王手を手にするのだ――そう自分たちに言い聞かせていたのかもしれない。
優勝直後、遠藤本人に話を聞いて確信したこと
そんな遠藤とリバプールは翌週、聖地アンフィールドでプレミアリーグ優勝を成し遂げた。その資格が十分であることは、自他ともに認めるところ。それはトッテナム戦直後に「それだけ、ファンも監督も含めてみんなが、途中から入ってくる選手たちの重要性をわかってくれている」という、本人の話を聞いて確信した――。〈つづく〉

