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将棋PRESSBACK NUMBER
「こ、ここでか!」王将・藤井聡太22歳に棋士達が震えたのは“プロ9年で初の2手目”だけでなく…「2回も驚いちゃったよ」「雁木の専門家みたい」
text by

勝又清和Kiyokazu Katsumata
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/06 11:00
王将戦4連覇を達成した藤井聡太。第5局で見せた凄みは「プロ9年で初の2手目」だけではなかった
持参した封じ手を披露し、「開封した時は内心“えっ金? そっち?”と思ったけど表情に出さないように、何食わぬ顔で渋く読んだんです」。
金井と門倉にも話を聞くことができた。わが弟弟子の門倉は、自らも雁木を指すこともあって、「この戦型になったのは嬉しかったです。とても勉強になります」
金井は藤井王将の指し手の緻密さと組み立てを絶賛。
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「藤井王将の一手一手がうまいです。雁木のスペシャリストみたいですね」
といい、門倉がうなずいた。
大盤解説会は午後から始まることが多いが、今回は午前10時からというロングランのため、私もちょっとだけ登壇し、A級順位戦最終日の話などを交えて解説する。一段落し、初めての深谷なので10分ほどかけて対局会場に歩いて戻った。
第3局…藤井の逆転勝利後、師匠・杉本に話を聞く機会が
やはりタイトル戦を現地で観戦するのはいいものだ。立川で行われた第3局にも行った。永瀬勝ちと思っていた局面が、すでに逆転していたこと、そして▲6二銀不成が正解だと聞いたとき、どれだけ驚いたか。衝撃の終盤だった。
その翌々日に藤井の師匠・杉本昌隆八段と話す機会があった。<つづく>

