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「あの鎧のような筋肉は…」千代の富士が“相撲入門を拒否”した最強中学生時代…元NHK名物アナが語る“伝説の横綱”誕生秘話「親方は“飛行機に乗れる”と」
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藤井康生Yasuo Fujii
photograph byKYODO
posted2025/04/04 17:00
1975年5月、19歳の千代の富士
昭和55年九月場所、小結で10勝5敗、左前まわしを引いての速攻が完全に千代の富士の持ち味となりました。翌十一月場所、新関脇の地位で11勝4敗、いよいよ昭和56年一月場所は大関昇進をかけての15日間です。初日から白星を重ね、5日目に横綱輪島を上手投げで破り、さらに勢いに乗ります。中盤からは投げに頼らず、身につけた左前まわしの引きつけから出足の相撲で、12日目には横綱若乃花も倒します。
14戦全勝でいよいよ千秋楽、横綱北の湖との対戦です。千代の富士は14連勝の時点で、すでに場所後の大関昇進はほぼ手中にしています。北の湖は13勝1敗、逆転優勝に望みをかけます。千代の富士が勝てば全勝優勝、北の湖が勝てば優勝決定戦にもつれ込みます。
これまでの対戦成績は、北の湖の7勝、千代の富士はわずか1勝です。今や断然人気の千代の富士が初優勝で大関を射止めるのか。日本中が注目する大一番でした。
〈後編につづく〉
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