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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「甲子園にも彼以上のピッチャーはいなかった」プロスカウトが語った“春のセンバツ不出場”高校生の逸材たち…「普通の公立校」に隠し球も?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/03/31 06:00
センバツ甲子園で19年ぶりに優勝した横浜高校ナイン。一方で、プロスカウトが注目する選手は甲子園以外にも多くいるという
「夏」にはこんなにありがたい味方もないのだが、センバツの日陰はきびしい。通路ですれ違うたびに「寒いね~」「こんなに冷えるセンバツも珍しいやろ」とスカウトたちの泣きが入るのも、前評判の高かった快腕の何人もが故障発生で残念な結果になったせいもあったのかもしれない。
さて、実はセンバツに訪れたそんなプロスカウトたちのほとんどは、1回戦をひと通り観戦するとそれぞれの担当する地区に散っていく。
この時期、アマチュア野球の「現場」はすでに始まっていて、大学野球・社会人野球は本格的なシーズンを間近に控えてオープン戦がたけなわだし、高校野球だって九州・四国などではセンバツの時期と重なるように、春の県大会がもう始まっている所もあるからだ。
センバツ後「真っ先に見たい選手は?」
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そう、当然のことだが、逸材は甲子園だけにいるわけではないのだ。だからこそ、甲子園で一級品の素材を目にしたスカウトが、あえてその後「いの一番」に向かう先がどこなのかには、大きな意味がある。
そこで今年も全国、津々浦々のスカウトの方たちに訊いてみた。
「センバツが終わって、真っ先に見に行きたい高校生は誰でしょう?」
その答えは、実に興味深いものだった。
<次回へつづく>

