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ドジャース・大谷翔平が投手「本格復帰」の裏側で…マリナーズ“電撃解雇”藤浪晋太郎を米メディアが惜しむワケ「あのタイプは重宝されるが…」
posted2025/06/23 11:01

シアトル・マリナーズ傘下のタコマ・レイニアーズを解雇された藤浪晋太郎。一方でその潜在能力への評価は高く、米国では解雇に懐疑的な声も
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph by
Getty Images
シアトル・マリナーズ傘下の藤浪晋太郎が、マイナー契約を解除され自由契約となった。同い年で現在はロサンゼルス・ドジャースで活躍する大谷翔平とともに、かつては世代を引っ張る「Wエース」だった藤浪。その厳しい現状を、現地メディアはどう報じたのか。「意外な本音」を聞いた。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
阪神タイガースの藤浪晋太郎がMLBに挑戦した際、多くのメディアやファンの間で引き合いに出されたのが、大谷翔平の存在だった。
ともに1994年生まれの右腕。高校時代から将来を嘱望されていた2人は、メジャーの関係者からも「日本球界の未来を担う怪物投手たち」と並び称されてきた。
高校時代、藤浪は大阪桐蔭のエースとして甲子園で春夏連覇を果たした。
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球速・制球・勝負強さの三拍子揃った“完成度の高い即戦力投手”と見なされていた。一方の大谷は160キロの速球を武器にする規格外の素材型右腕。対照的なタイプながら、ふたりはともに「世代最高の投手候補」として語られてきた。
米スカウト「藤浪の方がプロ向きに見えた」
実際に米スカウト界では当時「藤浪の方がプロ向きに見えた」との声まであった。『ベースボール・アメリカ』も「藤浪は大谷と並ぶベストピッチングプロスペクト」と明記しており、スカウト界でも評価が二分されていたことがわかる。
さらに『ロサンゼルス・タイムス』では、大リーグのスカウトが匿名で「どちらが上かを決めるのは難しかった。まさにダブルエースのような存在だった」と語っており、両者が同格の特別な才能と見なされていたことを示している。