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「合ってる?」「うん」試合直後に大谷翔平と山本由伸が“イタズラ合戦”「先輩後輩を超えて…」ドジャース入団から1年、関係性はこう変わった
posted2025/03/22 11:03

東京ドームでの開幕シリーズを終え、笑顔で記念写真を撮るドジャースの大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Nanae Suzuki
来日直後の3月14日、ドジャースの公式会見。大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の日本人3選手が登壇し、記者からの質問に次々と答えていった会見中盤での出来事だ。
日本での凱旋試合で多くのファンの前でプレーできることの意義や感想を尋ねた外国人記者の質問に対して、山本がうまく聞き取れず通訳に聞き返す場面があった。
「沢山の方が楽しみにしてくださっているのを感じていますし、僕自身も凄く楽しみなので少しでもいい状態で最高の状態で試合に挑めたらなと思います」
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山本は質問の意味を理解してすぐにこう答えた後、少し照れながら左隣の大谷に小声で話しかけた。
「(意味は)合ってる?」
大谷はニコニコと笑いながら頷き返す。
「うんうん、大丈夫」
4歳上の大谷に対して、山本の問いかけは、ほぼ“タメ語”。会見中も時折アイコンタクトをとり合い、いたずらっぽい笑顔を交わす二人の姿には、「先輩―後輩」の間柄を超え1年間の激闘を共にした“戦友”としての絆が透けて見えた。
試合直後の会見場で起きた“微笑ましい応酬”
山本が開幕投手を務めた18日のカブス戦の試合後には、さらに微笑ましい光景が繰り広げられた。会見場に少し早く到着してしまった大谷は、会見中だった山本から見えるように記者の後方に立ち、舌を出してみたり腕時計を叩くような仕草をして“挑発”。
入れ替わりで大谷の会見が始まると、今度は山本が入り口付近に立って会見の様子をいたずらっぽい笑顔で見つめ、スマホを取り出して記念撮影してみせた。可愛い後輩の“仕返し”に、大谷は左手でピースサインを作り応戦。仲睦まじい二人のやり取りにウィル・アイアトン通訳も思わず表情を崩し、記者会見場は和やかな笑い声に包まれた。
2017年にオリックスに入団した山本と、同シーズン後に海を越えた大谷がNPBで共にプレーしたのは1シーズンのみだ。その後の接点は侍ジャパンのチームメートになった23年のWBCで、特に大会前に行われた強化試合で名古屋や大阪を移動する際に新幹線の席が隣同士となり、じっくり話をする機会を得たのだという。