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大谷翔平の“英語力”じつはドジャースで急成長していた「エンゼルス時代は近づきにくい側面も…」ロバーツ監督の証言「本当に自立した男になった」

posted2025/03/19 11:08

 
大谷翔平の“英語力”じつはドジャースで急成長していた「エンゼルス時代は近づきにくい側面も…」ロバーツ監督の証言「本当に自立した男になった」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ドジャース2年目の開幕を迎えた大谷翔平。番記者がキャンプで感じた“変化”とは

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阿部太郎

阿部太郎Taro Abe

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Nanae Suzuki

 2月12日。大谷翔平がキャンプインし、今年ユニホームを着て初めての会見が行われた。

 クラブハウスの施設の裏にある砂利のある小広場で、日米メディアが勢いよく大谷を取り囲んだ。場所取りに出遅れれば、前にはテレビカメラや記者の「壁」ができ、声さえ聞こえなくなる。

 これはいつものことだが、この日、昨年とは明らかに違った光景があった。

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 大谷の受け答え。米記者の質問にしっかりと目を見てうなずくまでは変わらなかったが、その後、ウィル・アイアトン通訳が本人に通訳することなく、話し始めることが幾度もあった。これまではアイアトン通訳の日本語訳を聞いてから話していた。全てではないが、それを省略して自ら話し始めたのだ。

 馴染みの番記者がつぶやく。

「彼はもう、英語を理解しているね」

ロバーツ監督「ショウヘイはジョークスターだ」

 2月12日から3月11日まで、約1カ月行われた2025年の米国キャンプ。際立ったのは大谷の明るさ、そして、積極的にコミュニケーションを取る姿だ。

 あの独特な笑い声が響く。投内連係では、新加入のブレーク・スネルやタナー・スコットが話しかけてくる。大谷は耳を傾け、何か冗談を言ってはそこに笑いが起きる。

 大谷の練習のキャッチボールの相棒は、昨年まで「ちょんまげ」のようなヘアカットでお馴染みだったトーマス・アルバート・ヘッドトレーナー。フィジカルの練習は、トラビス・スミス・ストレングスコーチが付き添って密に会話をする。アイアトン通訳がいる時もあるが、通訳というより、練習相手としての役割が多い。

 昨年、絆を深めたデーブ・ロバーツ監督は、今キャンプでの大谷の変化を感じた一人だ。

「英語は上達し続けているけど、彼の性格がより表れて素が出ている。ショウヘイはジョークスターだ。イタズラ好きだね。でも、それは我々と打ち解けている証拠だ。すっかりなじんだね」

 大谷とロバーツ監督の、SNS企画でのイタズラの応酬も話題になった。大谷が監督の駐車場に子供用のポルシェを置くドッキリを仕掛け、監督は大谷の愛車に大量のカラーボールを入れ込んだ。

 監督のイタズラに反応を求められ、大谷は「a little troublesome(少し面倒だね)」と毒づいてみせた。SNSのカメラマンは「彼の英語は素晴らしい」と話した。

【次ページ】 元通訳がいたエンゼルス時代は近づきにくい側面も…

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