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「藤浪晋太郎はまだコントロールが荒れてるね、でも…」NHK解説者が語る日本人メジャーリーガー展望「ドジャース大谷翔平は投げ方がかなり変わった」「日本人野手ももっと報道して」
text by

沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byAFLO
posted2025/03/14 17:33

マイナー契約の招待選手としてキャンプに参加しているマリナーズ藤浪晋太郎(30歳)
「スライディングは、試合になったら手をつくこともあると思うよ(笑)。まあ、去年より盗塁はしないだろうから、走る機会は少なくなるけどね。バッティングは今まで通り期待できる。大谷は本当に怪我なくプレーするだけだね」
佐々木、大谷とくれば山本由伸の今季も気になるところだ。昨年は、途中で怪我に泣き、シーズンフル稼働とはならなかった。
「山本は去年より成績は良くなるでしょう。1年間やったからある程度対応はできる。故障しないような生活やトレーニングができているはずです」
「もっと日本人野手も報道してほしいね」
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東京ドームでの開幕戦でドジャースと対戦するのは、今永昇太と鈴木誠也が所属するカブスである。
「今永は去年と変わらずいいよ。フォームもボールも悪くない。去年の実績が自信になったんだろうね。今永は日本で1年間怪我なく投げたことはないけど、故障しなければ去年と同じ成績は残せると思う。東京ドームでの試合が楽しみだね」
鈴木は2年連続で20本塁打を達成しており、今季もさらなる量産が期待されている。
「鈴木は今年こそ30本打ってほしい。ずっと日本人右打者がメジャーで苦戦してきた中で、鈴木の成績は期待できるからね。野手でいえば吉田正尚(レッドソックス)は、肩の怪我が治ってきているんだろうと思う。トレードも含めて動向が注目されるけど、やっぱりある程度守備ができないと厳しいかもしれない。メジャーはDH候補の打てる選手はいっぱいいるから。その代わり、守備ができて3割打てれば使ってくれる。ふたりとも頑張ってるから、今年はドジャースだけじゃなく、もっと日本人野手も報道してほしいね」
「藤浪はまだコントロールが荒れてるけど…」
今季からメジャーへ渡った選手の動向も気になるところだ。巨人のエースだった菅野智之はオリオールズ、小笠原慎之介(元中日)はナショナルズ、青柳晃洋(元阪神)はフィリーズへと移籍している。
「菅野はコントロールがいいから、自分でも打たせて取るスタイルを意識していると思う。そういう投球が実際できているね。オリオールズはチームが強いから、二桁近くの成績は残せると思うよ。小笠原はまだ厳しい。ボールが変わって日本よりカーブが曲がるようになってるけど、それでストライクが取れない。かと言って真っ直ぐもメジャーレベルだと物足りないから、カーブの調整が必要だね。青柳はかなりばらついている。ひっかけたり、抜けたりしているからアメリカのボールに馴染むのに精一杯という感じ。ただ、投げ方が変わっているから、ばらつきがなくなれば、短いイニングのリリーフという役割は狙えるかもしれない」
さらに、武田氏は前田健太(タイガース)、菊池雄星(エンゼルス)らベテラン投手らも気に掛ける。