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プロ野球亭日乗BACK NUMBER
阿部慎之助監督が呼んだ“リーグ連覇の切り札”…作戦戦略コーチが明かす“新生・巨人打線のポイント”「結果として見逃し三振OK」の意味とは
text by

鷲田康Yasushi Washida
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2025/03/04 17:01
阿部慎之助監督の要請で11年ぶりに巨人に復帰した橋上秀樹作戦戦略コーチ(59歳)が今季のジャイアンツの野球について語った
「時代もあるんでしょうけど、やはり監督、コーチと選手の距離感がものすごく近くなった気がします。11年前は監督の原さんとコーチ、コーチと選手の間にある一定の距離感があって、なかなか会話も円滑ではなかったような気がしました。でもこうやって巨人に戻ってきて、今は首脳陣と選手の距離感が非常に近く感じます。阿部監督も結構、自分の方から選手に近寄って行っていますし、選手が監督に話しやすい環境は作っていますよね。この辺がやっぱり以前のジャイアンツとは大きな違いかなと感じています」
――コミュニケーションが密になっている。
「はい」
選手に厳しく言えなくなっているのも事実
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――お互い考えていることが伝わりやすいですし、コーチとして選手とコミュニケーションを取りやすい環境になっている?
「そうですね。ただ、これも時代の流れですが、やっぱり昔のように選手に厳しく言えなくなってきているのも事実です。果たしてどちらがいいのかは難しいところですけども……。指導していく上では、やっぱり多少、言葉の強弱というのは必要なのかなという気はしますけど、その強弱の強の部分がどのぐらいなのかが難しいところです。それを考えながら、受け入れながら、今の時代に沿った形で選手とは話をしたいとは思いますけどね」
――巨人は去年リーグ優勝して、今年は連覇が課題になります。他チームから今度は標的にされて戦うことになるだけに、色々な面でその上をいかなければならない。
「ただ阿部監督も話しているように、やっぱりジャイアンツは日本一になって、やっと評価されるチームだと私も思います。昨年リーグ優勝はしましたけど、クライマックスシリーズも突破できていませんし、もちろん日本一にもなれませんでした。まだまだ課題も多いチームだと思います。その課題をクリアできるようにお手伝いができればいいなと思っています」
<前編から続く>

