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三笘薫スーパーゴールに現地英国で「年間最優秀ゴールだ」の声も…番記者が証言「2年前と“胸の筋肉”が全然違う」三笘本人は「1回だけだと忘れられてしまう」 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2025/02/25 17:56

三笘薫スーパーゴールに現地英国で「年間最優秀ゴールだ」の声も…番記者が証言「2年前と“胸の筋肉”が全然違う」三笘本人は「1回だけだと忘れられてしまう」<Number Web> photograph by Getty Images

22日の敵地サウサンプトン戦、今季プレミアリーグ7点目を決めた三笘薫(27歳)

 GKアーロン・ラムズデールと1対1になった状況で、三笘の頭の中にはこの試合の1点目があったという。PA内でペドロがシュートチャンスを掴むと、GKはブロックで前に飛び出した。ペドロは、GKの頭上を飛び越すループシュートを選択。この時と同じようにGKと1対1になった三笘は、ループシュートを選んだ。

「1点目のペドロのシーンもあったので、キーパーが飛び出すのは分かってました。GKとの距離も近かったので、流し込むより浮かした方がいいかなと」

 得点前に自軍が2点リードしていることで「心の余裕が少しあった」と、三笘はテレビインタビューで明かしている。それを抜きにしても、状況を正確に掴み、ベストの選択肢を取ることができたのは、三笘が好調を維持しているからだろう。得点を重ねることで精神的に自信が増し、プレーと判断に迷いがない。さらにゴールを量産しそうな勢いが、今の三笘にはある。

「年間最優秀ゴールだ」の声も

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 サウサンプトン戦の8日前に行われたプレミアリーグ・チェルシー戦で、三笘は絶妙なボールタッチからネットを揺らした。

 今季の「年間最優秀ゴール候補」と早くも言われているこのゴールについて、英メディアは三笘に賛辞を送り続けている。英高級紙タイムズもそのひとつ。三笘に「9点」のチーム最高評価を与えた同紙は、次のように記した。

「ミトマの魔法で、チェルシーは最悪の敗北を喫した。日本代表が魅惑的なプレーを見せた後、試合は一方的な展開になった。ボールに一度触れるだけで試合の行方がこれほど完璧に決まることは稀だが、ミトマはそれをやり遂げた。

 なにより、あのゴールは美しかった。試合序盤、ブライトンにチャンスはあまりなく、可能性はミトマに限られていた。そしてブライトンは、直接的な攻撃で日本代表を見つけた。

 ミトマはバレエのように宙に浮き、時間がゆっくりと流れた。右足を上げてボールに合わせ、魔法の力でボールを吸い込んだ。肩越しに80ヤード(約73メートル)のパスの勢いを止め、右に触ってからゴール右に流し込んだのである。驚くべきテクニックだ」

 FA杯チェルシー戦から今回のサウサンプトン戦で、三笘は3試合連続のゴールを記録した。しかも、いずれのゴールもインパクトは特大だった。

 現地メディアで「ステップアップ移籍」の可能性がこれまで以上に取り沙汰されるようになっているのは、むしろ自然な流れだろう。果たして、27歳のアタッカーはどこまで突き進むのか──。

「ここから、いかにヨーロッパのところ(CLやEL出場圏内)にチームを持っていけるか」と意気込む三笘の次戦は、25日のボーンマス戦である。

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