核心にシュートを!BACK NUMBER

「堂安律で数字取れないでしょ!」なぜか日本で低評価だが…「ドウアンは24億円でもお買い得」“ドイツで宝石”の背景は8ゴール6アシストだけではない

posted2025/02/22 17:01

 
「堂安律で数字取れないでしょ!」なぜか日本で低評価だが…「ドウアンは24億円でもお買い得」“ドイツで宝石”の背景は8ゴール6アシストだけではない<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

日本代表、フライブルクで右サイドハーフとして新境地を見せる堂安律。新シーズンはドイツ国内でのステップアップとなるか

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

フライブルクで8ゴールを決めるなど今季好調の日本代表MF堂安律について、長谷部誠や鎌田大地らが所属したフランクフルトが“24億円移籍”を見据えた熱視線を送っていると「スポーツビルト」誌が報じたが……現地で堂安が評価される理由とは? ドイツに詳しい筆者が読み解く。〈全2回の2回目/1回目から読む〉

昨年6月の日本代表戦後…堂安が見せた笑顔

 堂安律が“2023-24シーズン最後の試合”を終えた後のこと。6月の日本代表戦だったので多くの記者が彼の周りを囲んでいた。彼らの取材が終わり、輪が解けたところで、筆者は堂安にこんな言葉をかけた。

「フライブルクのスポーツディレクター(SD)が、堂安君のことを絶賛するコメントをキッカー誌に残していたけど……」

 堂安は「ニヤリ」という表現が似合いそうな顔の動きを見せた。

ADVERTISEMENT

「まぁ……彼はいつも、そんなこと言ってますから」

 歩みを止めずに即答し、その場を去っていった。

 この時期、フライブルクの選手編成の責任者であるハルテンバッハSDはシーズン総括をする『キッカー』誌の取材に対して、こう答えていた。

「堂安は今シーズン(2023-24シーズン)うちのコーチ陣とともに、サッカー選手としてのキャリアを完璧なものにするかのようなハードワークを見せてくれた。特に、相手の持つボールへのアタックでね。後方の守備への責任感があり、デュエルでの執拗さやボールを奪う仕事について、彼は大きな進歩を遂げてみせたんだ。彼は多くのことを求められる(注:シュトライヒ前監督の下で右アウトサイドの)ポジションで、常にアクセントをつけてくれた」

フライブルクにとって堂安は「宝石」である

 そんなコメントとともに、同誌は堂安の契約が2026-27シーズンまでであることを「あえて」提示した。その上で、将来的なステップアップの見通しを記すとともに、堂安とフライブルクとの契約期間が残り1年となる2025-26シーズン終了後ではなく、2024-25シーズン終了後に移籍を容認するかのようなハルテンバッハSDのコメントを引き出している。

「我々は堂安に伝えたんだ。『今の働きをあと1シーズン続けてくれ。そうすれば、君は“あらゆること”への準備が整う。そして、完璧なサッカー選手になれるぞ!』」

 これはキッカー誌を通して送られた、ヨーロッパ全土に向けての暗黙のメッセージだった。「あらゆること」がステップアップのための移籍を意味しているのは容易に想像できる。

【次ページ】 なぜか日本では「堂安で数字は取れないでしょ」

1 2 3 4 NEXT
#堂安律
#SCフライブルク
#アイントラハト・フランクフルト
#長谷部誠
#酒井高徳

サッカー日本代表の前後の記事

ページトップ