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「ノッカー、もっとちゃんと打ってよ!」田口麗斗がヤジ、「古田敦也が臨時コーチで…」つば九郎と村上宗隆不在もヤクルトキャンプは温まっていた 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2025/02/12 11:00

「ノッカー、もっとちゃんと打ってよ!」田口麗斗がヤジ、「古田敦也が臨時コーチで…」つば九郎と村上宗隆不在もヤクルトキャンプは温まっていた<Number Web> photograph by Kou Hiroo

田口麗斗はヤクルトキャンプを大いに盛り上げていた

 内野では野手陣が集まって円陣を組んでいる。毎日誰かが話をすることになっているようだが、オスナが通訳の助けを借りながら話している。報道陣からは聞き取れないが、笑い声が上がって「今日も頑張りましょう」になった。

 引き続き、メイングラウンドはシートノックが始まろうとしている。その手前、三塁側では投手陣がノックを受けている。新外国人のランバートとバウマンも、ノックを受けている。声が上がった。

「何だよ!外国人投手だけ、捕りやすそうなゴロ打ってるじゃないか」
「またあー、優しすぎるよ」
「もっと強いの打ってよ」
「ノッカー、もっとちゃんと打ってよ!」

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 ドッと投手陣が沸く。声の主は田口麗斗だ。上機嫌でヤジを飛ばしている。この選手の周辺にはいつも笑いが絶えない。巨人から移籍して5年目、セットアッパーにクローザー、なんでもござれの重宝される投手だが、すっかりムードメーカーになった印象だ。

 石川も小川も、淡々とノックを処理していく。石山泰稚などベテラン投手たちも順調のようだ。

村上不在の中でアピールしていたのは…

 シートノックでは、来年のWBCでは侍ジャパンの正遊撃手ではないか、と前評判の高い長岡秀樹が、躍動していた。また髪の毛が伸びた印象があるが、野手陣に指示を出したり、叱咤激励したり、すでに内野のリーダーのような風格がある。

 村上宗隆が不在の三塁は、橋本星哉がゴロをさばいている。「え、捕手じゃないのか」と思った。昨季初めて一軍に1試合だけ出場したが、中村悠平に加え、古賀優大、松本直樹と、実力が拮抗した捕手がひしめく中、今年は出場機会を求めて内野も守るのだろう。こういう選手にとって村上の不在は間違いなくチャンスのはずだ。

 その横で、柔らかい身のこなしでゴロを処理しているのが茂木栄五郎。楽天の看板選手の一人だったが、若手の台頭に伴って昨オフにFA移籍。存在感は抜群だ。2021年にはパの三塁手の守備率1位にもなっている。これは心強い。投内連携に移行し、石川雅規も参加。45歳はフルメニューをこなしていた。

古田臨時コーチのキャッチングとアットホームさ

 ブルペンでは、ブルペン捕手らがキャッチボールで肩を温めている。例年のキャンプでは一般のファンもブルペンを見学することができたはずだが、今回は報道陣だけだ。

 このブルペンは5人が投げることができる。ここはラプソードが一基だけ設置されていた。ブルペン捕手とキャッチボールを始めたのが、古田敦也氏だった。

【次ページ】 新加入の茂木のバットスピードも…

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