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電撃トレードも「驚きはなかった」ホークス→DeNAのクールな男・三森大貴がもたらす“常勝のDNA”「勝利に貪欲にプレーするのが当たり前、ですから」
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石塚隆Takashi Ishizuka
photograph bySankei Shimbun
posted2025/02/10 11:03
昨シーズンは25試合出場にとどまり、打率.288、1本塁打、2盗塁。しかし今季初実戦の紅白戦では早速躍動を見せた
「あまり(怪我の)タイミングがよくなかったし、元々開幕してから充実したシーズンを送れそうなビジョンも微妙だったので、難しい1年間になってしまいましたね」
三森は淡々とそう語った。11月上旬に改めて右示指骨内異物除去術および観血的関節受動術を行い「今は不安なくプレーできています」と、万全だということだ。
「すぐ馴染めるよ」と
DeNAへのトレードに際し三森は、母校である青森山田高校の同級生の堀岡隼人、同校の先輩である京田陽太、そしてソフトバンク時代にお世話になった森唯斗に連絡をとった。
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「みんな『すぐ馴染めるよ』と言ってくれましたね」
そう言うと三森は少しだけ表情をゆるめた。
「外から見ていても明るいチームだなと思っていましたが、キャンプに参加してもその印象どおりでしたし、本当にやりやすくて充実した日々を送っています。同級生も多いですし、いろんな選手と和気あいあいとしゃべっていますよ」
またソフトバンクを離れる際には、お世話になった人たちに連絡をしてお礼を伝えた。
「みなさんから『お互い頑張ろうな』って言葉をかけてもらいました」
2016年のドラフト会議で4位指名され、高卒の叩き上げとして成長を遂げることのできた8年間。強豪チームでの日々は、三森の野球人生において掛け替えのない時間になったという。
「一番学んだのは野球に向き合う姿勢ですね。先輩方は本当に練習しているし、野球に対して常にストイックでした。いくら結果を出そうが、毎年進化しつづけるんだって、真っすぐな方々が多かった。もちろん、オンとオフはあるんですけど、それでも野球のことを考えている時間が長いというか、本当に勉強になりましたね」
強いチームでやってきたという自信
そう言うと三森は、確信を持った表情で次のようにつづけた。
「本当に強いチームで8年間やれたというのは自信になっているし、ホークスやファンの方々には感謝しています。またここから上手くなりたいという気持ちも強いので、頑張っていきたいですね」
改めてDeNAでの日々が始まったわけだが、移籍に際し、首脳陣やフロントからはユーティリティー性を求められた。

