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「こんなに大変なのか!」福士加代子が明かす「笑福駅伝」開催秘話…「コーチになるには」青学大・原晋監督に相談も「愕然とした」理由とは 

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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photograph byHideki Sugiyama

posted2025/02/04 11:00

「こんなに大変なのか!」福士加代子が明かす「笑福駅伝」開催秘話…「コーチになるには」青学大・原晋監督に相談も「愕然とした」理由とは<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

マラソン・長距離でオリンピックに4大会連続で出場した福士加代子。3年前に競技を引退し、セカンドキャリアについて語った

「1回目ができたから、2回目で楽勝にできるねっていう話になりました(笑)。ちょっと失敗したところもあったので、こうしたらもっとうまくいったんじゃないかって意見がみんなから出ましたし、周りからも『やってほしい』っていう声が上がりました」

 こうして2024年に2回目の笑福駅伝が開かれ、25年3月には3回目の開催が決まっている。

「自由度が高いので、毎回どうにでも変わることはできます。実行委員会のメンバーも、頭ごなしに『無理だ』と決めつけない人たちが集まっており、やりたいことをみんなで言い合ったら、ひとまず実現する方向で動いてみます」

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 まだ始まったばかりの大会だが、仲間たちや参加者の声を取り入れながらアップデートを重ねている。

 また、こうやってフォーマットができたことで、いずれは故郷の青森県や活動拠点の京都府でも開催したいと考えている。

「とてもエネルギーは要るんですけど、香川と同じ規模ではなくても、他の地域でやれたらいいなと考えています。大会を開催することが地域を元気にすることにつながると、ありがたいですよね。他の県からその地域に来てくれて、そこでまた縁が繋がればいいな、と思っています」

 福士さんの夢は広がるばかりだ。

青学大の原監督に相談して愕然

『福士加代子RUNプロジェクト』の活動のかたわら、福士さんは指導者としての道も歩み始めた。

「今、部活動がどんどん縮小されているっていう話を聞きました。結局、そのスポーツに触れないと、面白さも分からないと思う。イベントに参加するのでもいいので、体を動かすことを面白く思ってくれたらいいなと常に思っていましたが、さらに、私に知識があればいいのかなと思いました。長い目で見たときに、“陸上をやりたい”っていう人が増えてくれれば」

 指導者を志したのも、『京のスポーツ夢バンク』などの活動を通して、福士さんなりに思うところがあったからだった。

 青山学院大学陸上競技部の原晋監督に「コーチになるにはどうしたらいいか」を相談し、紹介された大学の先生に話を聞きに行ったところ、あまりにも自分の知識のなさに愕然としたという。そこで、JAAF(日本陸上競技連盟)の公認コーチの資格を取得することにした。

 資格を取得するための講習会には、高校や大学の先生も数多く参加しており、そこでの出会いからも様々なことを学んでいるという。

 このように、福士さんのセカンドキャリアは多方面に動き始めている。常にポジティブな福士さんは、これからどのような物語を紡いでいくのだろうか。楽しみで仕方ない。

▼「笑って走れば福来たる駅伝 in 香川 2025」(第3回)
開催:2025年 3月29日(土)
会場: 香川県高松市・屋島レクザムフィールド
笑福駅伝2025参加エントリー受付中(2月16日締め切り)
https://fukushi.run/entry/

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#福士加代子
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