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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「安楽智大パワハラ問題も彼は説明しなかった」楽天初代監督が疑問視する“楽天フロントの冷たさ”「田中将大退団も石井一久らの言葉が問題だったのでは」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph bySankei Shimbun
posted2024/12/31 17:09
12月25日、巨人入団会見の臨む田中将大(36歳)。背番号は11に決まった
「2023年に安楽智大のパワハラの件があったでしょう。あのとき、一久は監督だったから、表に出て説明してほしかったです。なのに、そういうこともなく、自分は球団に残っているからね……」
「選手思いじゃないGMは評判が悪い」
石井氏は来年から再びGMに就任することが決まっているが、田尾氏は「チームはGMで変わる」と断言する。
「野球界は狭い世界だし、人間同士の付き合いが重視される部分が大きいです。共存共栄で、球界全体を良くしたいと思っている球団がほとんどですから、『うちの補強、なんとか協力してくれませんか?』とGMが頼めば、トレードなどで選手をくれることもある。選手の出場機会が増えることを望んでのトレードもありますから、お互いメリットもあるんです」
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ちなみに、田尾氏は楽天の監督時代、ボビー・バレンタイン監督(当時ロッテ)や王貞治監督(同ソフトバンク)に、直接補強を交渉していた。「なんとか選手をいただけないですか」と言う田尾氏のお願いに、いずれの監督も前向きで、シーズンが終わる頃にはほぼ補強の話は決まっていたという。田尾氏はGMではないが、同じような交渉はフロント間でも行われているのだろう。
他球団から協力してもらえるようなGMは、やはり人柄が重要になるのだそう。
「親会社からポンと球団に来て偉そうにしたり、選手思いじゃなかったりするGMは評判が悪いし、信頼されません。人間同士のことなんで、やはりそういう人には他球団も協力しません」
楽天のフロントにも、そういう血の通った人間付き合いが必要なのかもしれない。
<《監督人事への苦言》編から続く>