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「疲れない!」「それだとブラック企業です」棚橋弘至が新日本社長として東京ドーム大会で狙う次世代ブレイク「3年後理論」と「引退ロード」の野心
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/01/03 11:03
棚橋のキャッチフレーズの一つ「疲れない」が、まさか社長業では「ブラック企業」に見えるとは想定外であったという
一方、プロレスラー棚橋としては引退ロードがイッテンヨンを皮切りに本格化していくことになる。
引退リミットを設定していた
2024年10月の東京・両国国技館大会において、2026年1月4日をもって引退することをサプライズ表明。実は社長就任時に引退のリミットを設定していたという。
「社長就任のタイミングで引退の話になって、あと1年で全国を回り切れないと思ったので『2年やらせてください』と木谷(高明)オーナーにお願いしたんです。全国を回ってファンのみなさんに会って、ありがとうの気持ちを伝えたい」
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イッテンヨンは第4試合で遺恨深まるEVILとのランバージャックデスマッチに臨む。「ハウス・オブ・トーチャー」のダーティーな介入は不可避だろう。
EVIL戦からどのように引退まで突き進んでいくか、棚橋らしく“野心”を抱く。
引退までの「野心」
「まずは2000年代の逸材ボディーに戻して、どうせ現役を去るんだったら“まだまだできるじゃん”“バッキバキじゃん”とか、自分が憧れたヒーローのように去っていきたい。シングルマッチもやっていきたいと思っています。今の主力選手たちもいいですけど、ヤングライオンたちでもいい。自分と戦ったことがその後のプロレスラー人生に何かしらプラスになってくれたらいいと思うので。
そして理想としては引退試合でIWGP世界ヘビー級タイトルマッチに辿りつきたい。そういう思いがあります。ラストイヤーを派手にいきたいので、EVILとの闘いでつまずくわけにはいきませんよ」
疲れを知らず、怖れを知らず。
2025年、棚橋弘至は新日本を照らす太陽として己の信じた道を往く――。