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伊東輝悦「引退を決断した鉄人が貫いた“絶対”を疑い続ける姿勢」

posted2024/12/20 09:00

 
伊東輝悦「引退を決断した鉄人が貫いた“絶対”を疑い続ける姿勢」<Number Web> photograph by J.LEAGUE

text by

北條聡

北條聡Satoshi Hojo

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J.LEAGUE

 五十にして天命を知る――と言われるが、彼もまた例外ではなかったかもしれない。今夏に50歳を迎え、ついに引退を決意した鉄人、伊東輝悦(アスルクラロ沼津=J3)だ。

 プロの門をくぐったのはJリーグ元年の1993年だから実働32年。J1からJ3までの全カテゴリーに身を置き、リーグ戦の通算出場試合は561を数える。ラストマッチとなった松本山雅とのJ3最終節で途中出場を果たし、自身の持つJ3最年長出場記録を大幅に更新。実に50歳2カ月24日だった。

 ここが潮時と悟ったのは、8月初旬の昼間に大学生と戦った練習試合だ。あまりに過酷な環境に、さしもの鉄人も「まるで地獄。こりゃ、無理だ」と観念したという。ただ、秋口に入ったら「あれ、これならやれるじゃん」と思ったと言うから、やはり並の人ではない。

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