レスターの監督に就任したばかりのルート・ファンニステルローイが、スタンドに向かってガッツポーズを繰り返したのとは対照的に、ブライトンの選手たちは一斉にうなだれた。試合はこのまま2−2で終了。激しい雨と強風、寒気に襲われた一戦で、ブライトンは失意の底に沈んだのだった。

　三笘は厳しい表情で試合を振り返る。

「同じようなミスをしているので、問題点は多いかなと思います。僕自身も責任はあると思いますし、試合の最後の締め方は、チームの責任もある。こういう試合を勝ちにつなげられないのが課題で、何度も繰り返してる。いろんな選手に責任はあると思いますけど、受け入れて、切り替えていくしかない」

後半アディショナルタイムにレスターが同点に。三笘と途中交代したCBイゴールのミスからだった　©Getty Images

　三笘の「同じようなミス」との言葉には説明が必要だろう。英BBC放送が「試合を支配しながら勝ち点3をモノにできない試合が続いている」と伝えるように、ブライトンは後半に失点し、ポイントを取りこぼす試合があまりに多い。

　9月22日のノッティンガム・フォレスト戦では、2−1のリードで迎えた後半25分に同点ゴールを許し、勝ち点1を分け合った。10月26日のウォルバーハンプトン戦も、後半43分と追加タイムに連続失点し、2−2のドロー。11月29日のサウサンプトン戦でも、後半14分にカウンターから失点し1−1で引き分けた。そして今回のレスター戦。押し込みながらも勝ち切れない試合は、これで4度目である。

　土壇場で同点に追いつかれたレスター戦の内容と、似たような展開で勝ち点を落とし続けているチームの現状。さらに英国を襲ったストーム・ダラー（温帯低気圧）による悪天候で、ブライトンサポーターたちはレスターにたどり着くのも一苦労だったという。こうした複数の要因が、試合後の三笘の謝罪につながったわけだ。

険しい表情「今日はそういう日だった」

　今回の一戦で、三笘には2つのターニングポイントがあった。

　ひとつは、前半35分にあった決定的なチャンス。エバン・ファーガソンがシュートを打つと思われたタイミングで、三笘にラストパスが入った。しかしサムライ戦士のシュートは、バーの上を大きく超える。リプレーを確認すると、相手GKとDF2人の計3人がブロックに入っており、シュートの難易度は決して低くはなかった。それでも三笘は「空いてるのがファー（サイド）と思った。シュートを抑えることができなかった」と決定機を逃したことを嘆いた。

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