「1カ月出番なし…」鎌田大地の厳しい現実

　そのクリスタルパレスに所属するのが、日本代表MF鎌田大地だ。

　パレスは、12月7日にホームでマンチェスター・シティ戦と対戦した。11月9日のフラム戦で退場処分を受け、3試合の出場停止を受けた鎌田は、このシティ戦から復帰しベンチスタートとなった。

11月9日のフラム戦で退場処分を受けた鎌田大地。そこから1カ月間出番がない　©Getty Images

　一時は降格圏に沈みながら復調傾向にあるクリスタルパレスと、公式戦8試合で1勝6敗1分と絶不調のマンチェスター・C。両者の試合は、クリスタルパレスがゴールを奪うと、シティが追いつくという拮抗した展開となった。それでもシティのパフォーマンスは散々で、パレスが押し込む時間帯も。だがシティが個人能力を活かし、2−2の引き分けに持ち込んだ。

　なおベンチの鎌田に、最後まで出番は訪れなかった。出場チャンスがありそうだったのは後半27分。攻撃的MFエベレチ・エゼが退き、そのタイミングで日本代表に出番の声がかかってもよかった。しかしオリバー・グラスナー監督が選んだのは、背番号55の21歳MFジャスティン・デベニー。直近のリーグ5試合で出場機会を得ているデベニーはシティ戦でも奮闘し、価値あるドローに貢献した。

　ここまでの鎌田を振り返ると、退場処分を受けたフラム戦後に日本代表の11月シリーズに参加し、インドネシア戦で先発、中国戦で途中出場した。その後、英国に戻り調整を続けているが、クラブでは出場停止の影響で11月9日から約1カ月出番がない。

　現在チームの調子が上向いているだけに、鎌田としても、ここで上昇気流に一緒に乗りたい。ダービーマッチとなるブライトン戦で、出場機会を掴めるか、あるいは我慢の時が続くのか――。「自分のサッカーキャリアでもなかなかない経験をしている。すごいタフだなと思っています」と語っていた日本代表の奮起に期待したい。