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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「マー君、巨人がいいんじゃないか」NHK解説者が語る、“田中将大36歳の楽天退団”「楽天に入りたい選手が少なくなるのでは」「マー君は10勝10敗でいいから…」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byJIJI PRESS
posted2024/12/10 11:02
11月26日、楽天退団を表明した2日後に報道陣の取材に応じる田中将大(36歳)
「200勝はして欲しいよね。ただ、最近はそういう『ベテランに最後の花道を』みたいな球団も減っている。経営的な問題もあるんだろうけどね。でも、本人にどれだけまだハングリーさがあるかだよね。俺も経験してるからわかるけど、35歳くらいになると、野球に飽きてくるんだよ。思い通りにプレーできなくて根気がなくなってくる部分もある。これまで順調に来てたマー君も、野球人生で初の0勝という挫折を味わってる。ここでまだハングリーにいけるかが、今後の成績にも関わってくると思うね」
辰己の金ピカ「別にいい」「でもメリハリは必要」
一方、同じ楽天で話題になった選手がもうひとり。ベストナインや最多安打、ゴールデン・グラブを獲得した辰己涼介だ。辰己は、表彰式に甲冑姿や顔を金ピカに塗った姿であらわれたが、それに賛否があったのだ。
「ああいうパフォーマンスは、別にいいと思うよ。賛否があるっていうのは、みんな興味があって有名になった証拠だからね。ただ、インタビューで時々ボケるのはいいんだけど、メリハリが必要。ちゃんと答えるべきときは、答えた方がいい。ピントがずれているときもあって、大丈夫かと思うときがある。そういう選手は、アナウンサーやメディアも困るからね。古田敦也(辰己の立命館大の先輩)の前ではちゃんとしていたから、彼にしっかり指導してもらったらいいかもしれない」
また、辰己の受賞と同時に新人王に輝いたのが、船迫大雅(巨人)と武内夏暉(西武)だ。いずれも投手であるため、武田氏の関心も及んだ。
「武内は来年からは最多勝争いすると思うよ。今年だって10勝して防御率2.17。西武がもう少し強かったら最多勝ラインに乗ったでしょ。ボールは素晴らしいからね。防御率を見てもわかるように打たれてない。ルーキーで2点台は大したものだよ」
「マー君、巨人がいいんじゃないか」
一方の船迫とは2023年シーズンのキャンプ中に交流があったそう。
「キャンプに行ったら、当時監督だった原辰徳さんに呼ばれて、『船迫にカットボールを教えて』って言われたんだよ。サイドスローはシュート回転するとボールが抜けて打たれやすい。シュート回転しないボールが基準にならないと、変化球も生きないからね。だから、スライド回転の意識をして、みたいな話はしたんだよ。カットボールを覚えられたのかは、わかんないけど」
こうした武田氏のアドバイスもあってか、2023年は開幕一軍デビュー。そして今年は51試合に登板し、防御率2.37、4勝22ホールドを記録した。
「今年はボールの質もコントロールも良くなったね。彼はガッツある性格だから、それもいいよ。巨人は大勢もいるから、後ろの安定感があるね」
ちなみに、巨人は今年エース菅野智之が海外FA権を行使し、来年からメジャーへ渡る。先発の一角を失うことについて、武田氏はこう述べた。