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「ショウヘイは簡潔な返答が多いからさ…」ドジャース番記者は大谷翔平をどう“攻略”した?「巨大な存在になったけど、普通の人間なんだ」
posted2024/11/09 11:00
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
Getty Images
ロサンゼルス・ドジャースの一員として1年間を戦い終えた大谷翔平は、50-50達成、オールスター出場、初の世界一など多くを成し遂げた。この4年間で3度目のMVP受賞も濃厚で、最高のシーズンを過ごしたといっていいはずだ。プレーオフ中の左肩負傷まで含め、多くの注目ポイントがあった大谷の今季をロサンゼルスの現地記者たちはどう見たのか。本稿では、『Los Angeles Times』のジャック・ハリス記者、『The Athletic』のファビアン・アルダヤ記者の2人に意見を求めてみた。彼らはともにエンゼルス時代から大谷を取材した経験があり、その言葉には重みがある。
(注:取材は大谷の左肩手術が発表される前に実施した)
「文句のつけないようないシーズン」
――2024年の大谷を振り返って
ジャック・ハリス(以下、JH) 期待通りの活躍だった。特に右肘のリハビリを続けながら、新しいルーティンを見つけ、しかもシーズン開始時にイッペイ(水原一平元通訳)のスキャンダルに見舞われながら、これほどのシーズンを過ごした。プレーオフでも生産的な時間を過ごした。これらはすべてドジャースが思い描いていたものであり、チームが世界一に辿り着いた主要因でもあった。
ファビアン・アルダヤ(以下、FA) ショウヘイを獲得すればビジネス面の付加価値がついてくるのは確かだとしても、結局のところ、ワールドシリーズを制することがやはり最終目標だった。それを1年目にして成し遂げたのだから、この契約が成功だったことは間違いない。50-50というこれまで誰も成し遂げたことがない記録まで達成したのだから、もう文句のつけようがない。