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清原正吾に本音「野球をやめないでほしい」「プロで活躍できる」無念のドラフト指名漏れから9日後、慶大の監督が明かした“清原正吾の様子”
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/11/04 18:12
慶應大4年・清原正吾(写真は今年6月の取材時に撮影)
ドラフトで名前が呼ばれなかったことは、清原家に生まれ、あらゆる騒動を乗り越え22年を生きてきた正吾の自尊心が傷つけられることだったのかもしれない。
「それはどうかな。これが現時点での自分の実力、評価だと受け入れていると思いますよ。志望届を提出しているのに、ドラフトが迫っても調査書が一通も来ないとなると、だんだんと彼の中で(指名漏れの)覚悟が生まれ、自分の野球人生に整理がついていったんじゃないかと思うんですよね」
「やはりプロの世界は厳しい」
JR東日本で監督経験があり、現在は慶大の監督でありながら大学日本代表の監督も務めている堀井は、プロに進み、活躍する選手の力量はおおよそ想像がつくはずだ。堀井の目から見ても、正吾には無限大の可能性を感じるという。
「野球が好きか嫌いかといったらめちゃくちゃ好きだし、練習もしますし、探求もします。走塁や守備の細かい技術ってたくさんあるじゃないですか? 極端にいえば、ドラフトの評価と関係のない野球の技術ってたくさんあるんですが、そういうことも彼は一生懸命に取り組んできて、野球IQも高い」
パワーには目を見張るものがある。今秋の東京六大学リーグで放った2本塁打がそうだった。1点をリードされて迎えた9回に同点本塁打を放った明治戦や、打線がなかなか得点できずに苦しんでいた時に先制の本塁打を放った東大戦など、ここぞという一打席に力を発揮した。誰もが持ち得ない“お祭り男”と呼ばれた父にも通ずる才能だろう。