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小泉進次郎の“野球たとえ発言”に違和感…本当に意味は適切か? 大谷翔平と総裁選「勝敗の行方は“50-50”」「一本足打法から二刀流へ」検証結果が出た…

posted2024/11/05 06:00

 
小泉進次郎の“野球たとえ発言”に違和感…本当に意味は適切か? 大谷翔平と総裁選「勝敗の行方は“50-50”」「一本足打法から二刀流へ」検証結果が出た…<Number Web> photograph by JIJI PRESS

使われ方は適切か? 小泉進次郎が発言してきた“野球たとえ”を検証した

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岡野誠

岡野誠Makoto Okano

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JIJI PRESS

 DeNA対ソフトバンクの日本シリーズ第2戦は衆議院議員選挙の開票日と重なり、TBSが試合と開票速報を同時に放送した。その中で、小泉進次郎氏の当選確実には「高校時代は主に1番セカンド」というテロップが添えられた。考えてみれば、進次郎氏は何かと「野球たとえ」を使用する。一体、どんな場面で持ち出されるのか。同語反復ではない新たな”進次郎構文”とは――。

◆◆◆

 関東学院六浦高校の3年時に副将を務め、夏の神奈川県大会でベスト16まで進んだ小泉進次郎氏は記者会見などで「野球たとえ」を用いる。それは、主に3パターンに絞られる。

 【小泉進次郎が「野球たとえ」を使う3パターン】

・困った時
・主張の補強
・メディア向けのフレーズ、言葉

パターン1)困った時…「野球ばっかやってました」

 進次郎氏は2019年、安倍内閣のもとで環境大臣として初入閣。その就任会見で、16歳の環境活動家、グレタ・トゥンベリさんについて質問されると、やや上に目を遣り、間を置いた後にこう言った。

〈……野球しかやってこなかった僕からすると、すごいですよね。授業は休むものだと思っていましたからね。授業が終わってからが本番だと思って野球ばっかやってましたから。すごいね〉(2019年9月11日配信/THE PAGE)

 論理展開を分析すれば、こうなる。

主張:すごい

理由1:自分は野球ばかりしていたから
理由2:自分は授業は休むものと思っていたから

結論:すごい

「すごい」を言うために、高校時代の自分を例に出す。これ自体は誰もが使う手法であり、問題があるわけでもない。環境大臣としてセンシティブな話題だったのか、言葉を選んでいるように感じられた。困った時、人は自分の得意分野に頼ってしまうのかもしれない。

パターン2)主張の補強…総裁選「4番」の話

 上記の例も当てはまるが、進次郎氏は「自らの主張の補強」に「野球たとえ」を用いる。今年9月、自民党総裁選に出馬した際、届け出の受理番号が「4番」だった。すると、僥倖が舞い降りたかのように語り始めた。

〈9人という史上最多の候補者の中で、なんと『4番』を与えていただいた。高校野球時代も四番を打ったことのない私に、4番を与えてくれた〉(2024年9月12日配信/日刊スポーツ)

「4番」は偶然であり、その番号になったからといって、何かが起こるわけでもない。総裁選は野球ではない。では、なぜ進次郎氏は「4番」を運命のように語ったのか。

【次ページ】 パターン3)メディア向けのフレーズ

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