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「オオタニは物語のようだ」世界一ドジャースの“批判された監督”ロバーツ52歳の素顔「通算243盗塁にガン克服」大谷翔平との信頼構築法は?
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNanae Suzuki
posted2024/11/01 11:04
ドジャースで就任2度目のWS制覇を成し遂げたロバーツ監督。ポストシーズンで勝てず“批判された監督”の素顔とは
冒頭の言葉は21年、WS連覇を期待される中で敗れ去った際のもの。主力の度重なる負傷で緊急補強を図ったものの、シーズン終盤でカーショーやマンシーらも戦線離脱を強いられ、ブレーブスとの第6戦ではこの年16勝を挙げたビューラーが打ち込まれて敗退。「現在の登録選手でもシリーズを勝てると思っていたし、10月を戦い抜く準備はできていた」と指揮官は総括するほかなかった。
さらに直近2年はパドレス、ダイヤモンドバックスと同地区のライバル相手に2年連続で地区シリーズで敗退したこともあって、メディアの批判は厳しくなっていたという。
来季以降の契約などもかまびすしい中で迎えた2024年、ロバーツ監督はフラハティ、山本、ビューラーと先発投手陣が3枚しかいない中、ブルペンデーも駆使してポストシーズンを戦った。そしてWS第5戦ではクローザー的役割を担っていたトライネンを早めにつぎ込み、9回のマウンドを本来先発のビューラーに預けた。
多くの人は“ウチはダメだ”と言ったが
〈多くの人は“ウチはダメだ”と言ったが……このステージにいない多くの人々も我々に貢献した。その結果のワールドチャンピオンだ〉
ワールドシリーズ制覇後、表彰式で現地テレビ局のインタビューに対して興奮気味にまくしたてたロバーツ監督だが……「MVPトリオ」を筆頭にしたドジャースが世界一を手にするため、“素晴らしい仕事をする”という執念が実っての栄光なのは間違いない。
〈大谷・由伸とドジャース特集:つづく〉