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あの「黄金世代」から5年…東海大まさかの落選 「留学生級」スーパーエース抜きの東農大は1秒差で涙…箱根駅伝“大波乱の予選会”はなぜ起きた? 

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小堀隆司

小堀隆司Takashi Kohori

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/10/21 11:03

あの「黄金世代」から5年…東海大まさかの落選 「留学生級」スーパーエース抜きの東農大は1秒差で涙…箱根駅伝“大波乱の予選会”はなぜ起きた?<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

トップ通過も予想された東海大は主力のアクシデントもありまさかの落選。「黄金世代」を擁した総合優勝からわずか5年で箱根路から姿を消すことになった

 前田は申し訳なさそうにこうつぶやき、前を向いた。

「走らなければ僕がいる意味はないですし、そこはほんとに申し訳ないと思ってます。今日は僕のせいでみんなを泣かしてしまったので、ちゃんと大事なときに、今度はチームのエースとして走れるように。もっと精進して、来年は嬉し涙を流したいなと思います」

 過去の記憶にないほどの暑さだった。スタート時刻の気温は23.2度。レース中は25度以上まで気温が上昇した。半袖シャツを着ていても内側が汗ばむ。日射しは目に痛いほどだ。

 相次ぐ波乱が起きたのは、この暑さが要因であったことは間違いない。11位校の発表時もどよめいたが、14位で東海大の名が読み上げられると、ここでもざわめきが聞こえてきた。

「トップ通過候補」東海大が落選の波乱

 東海大は前回の箱根で11位と、ぎりぎりで予選会に回っていた。3年生を中心に戦力は落ちておらず、6月の全日本大学駅伝関東選考会はトップ通過を果たしている。今回の予選会も上位通過が見込まれていたが、よもやの結果となり涙に暮れた。

 エースの花岡寿哉(3年)が重い口を開く。

「自分たちの代がもっとしっかりチームを引っ張っていかないといけないのに、ケガだとかもあってうまくいかなかった。自分も夏合宿辺りから本調子ではなくて、タイムをうまく稼げなかったです」

 そうは言うものの、花岡は個人23位。集団走が崩れる中で意を決して前に行き、しっかりと後半上げて役割を果たした。むしろ敗因はチーム状態にあったのだろう。2枚エースの一人である兵藤ジュダ(3年)が故障により欠場。今季好調だった鈴木天智(3年)も直前の練習で足を捻挫し、出場辞退を余儀なくされた。

 花岡、檜垣蒼(1年)、南坂柚汰(2年)、越陽汰(4年)の4人が前の集団でタイムを稼ぐ戦法だったが、南坂が気負いから突っ込み、越が早々に遅れたことで焦りが生まれたという。

 さらに、こんなアクシデントもあった。

【次ページ】 古豪・明大も7年ぶりに本大会出場を逃す

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